2021 Fiscal Year Annual Research Report
Voxel-based QSM analysis as an imaging biomarker for mild cognitive impairment in Parkinson disease
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19K17148
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
打田 佑人 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (20834261)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / 認知機能障害 / MRI / QSM |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,パーキンソン病に伴う認知機能障害の早期診断の開発とその臨床応用を目指すものである.2019-2020年度は,全脳の磁化率を網羅的に測定可能な定量的磁化率画像(Quantitative Susceptibility Mapping,QSM)の開発に取り組んだ.出力されるQSMの空間分解能や信号雑音比の向上を目的に,日常臨床において有用かつ最適な条件設定を確立した(Magn Reson Med Sci. 2019).さらに,日常臨床で撮像するMRIシーケンスにQSMを加え,ボクセルベースQSM解析を可能とする画像処理システムを構築した(NMR Biomed. 2020).続いて,2020-2021年度は,ボクセルベースQSM解析を用いた臨床画像研究を展開した.パーキンソン病に伴う認知機能障害を有する患者において,発症早期からの遂行機能障害に関連する脳領域を特定した(Mov Disord. 2019).また,マルチモダリティ解析として,ドパミントランスポーターSPECTとQSMの関連性を新たに見出した(Mov Disord. 2020).画像学的早期診断法の開発と臨床応用という二つの目標達成を目指した本研究において,双方の研究成果を報告できており,研究計画は順調に進展したと言える.一方,パーキンソン病に伴う認知機能障害の責任病巣・表現型は多様性を示すことから,集団を対象とした探索的解析では診断困難な例が一定数存在することが明らかとなった.今後は,個体脳ごとに異なる磁化率分布や時空間進展パターンを抽出し,高精度な早期診断モデルと個別化医療への展開を進める.具体的には,これまでに開発した画像処理システムから生成される3DT1WIとQSMを学習データとした機械学習を活用することで,パーキンソン病に伴う認知機能障害の早期発見を可能とする画像バイオマーカーの確立を目指す.
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Research Products
(7 results)