2019 Fiscal Year Research-status Report
Comprehensive 4D Flow MRI assessment for hypertrophic obstructive cardiomyopathy
Project/Area Number |
19K17151
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
関根 鉄朗 日本医科大学, 医学部, 講師 (00747826)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 4D Flow MRI / 閉塞性肥大型心筋症 / 流体解析 / 人工血管 / 乱流 / Turbulent Kinetic Energy / Viscous Energy loss / Pressure gradient |
Outline of Annual Research Achievements |
肥大型心筋症に対するTKE測定を継続し、40症例程度の症例を蓄積した。経皮的アブレーション焼却術前後でTKE値の減少が心負荷の改善 (=心筋重量の減少)と相関している事を示し、循環器内科雑紙で最も権威のあるEuropean Heart Journal (Impact factor 23.239)に掲載された (Iwata K, Sekine T (Corresponding author). Four-dimensional flow magnetic resonance imaging reveals the reduction in turbulent kinetic energy after percutaneous transluminal septal myocardial ablation in hypertrophic obstructive cardiomyopathy. Eur Heart J 2019.)。また、TKEがエコーで計測するPressure gradientよりも左心心筋重量と相関している事を確認した。これは、従来のエコーによる測定法よりも4D Flow MRIを用いたTKEの測定値の方がより病態を正確に反映している事が示唆される。更に、Pmod社と協力し、4D Flow MRIデータからのVEL値計測手法を開発した。同一の閉塞性肥大型心筋症患者に対して、TKEとVELを測定し、両者の差異を検討した。その結果、TKEの方がノイズにrobustであり、病態との相関が強い事が分かった。この際の検討において、TKE上昇に対して、心筋重量が著しい非閉塞性肥大型心筋症症は運動負荷時に症状が出現する事を突き止めた。今後、4D Flow MRIを用いた解析により、ストレス負荷検査が必要な非閉塞性肥大型心筋症患者を層別化出来る可能性がある。 上記の成果を学会で積極的に発表し、2020年日本心血管画像動態学会 Young Investigator Award 最優秀賞を始め、国際学会受賞4つを受賞した。
本検討の枠組みを発展させて、上行大動脈置換術後患者における人工血管内の乱流評価や頸動脈狭窄患者における頸部血管の乱流評価の臨床検討を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
同一患者においてTKEとVELを同時測定し、比較するための研究workflowを確立した。具体的には15-30分程度で1症例の解析が可能とした。肥大型心筋症症例を40例程度、蓄積した。解析手法に習熟した大学院生を4名教育した。これらの背景から、適切なstudy plan (何を比較するか?何をreferenceととるか?)を設定する事で、複数のstudy themeを同時並行で進める事が可能となっている。 具体的な研究として、閉塞性肥大型心筋症におけるTKE測定の初期検討、閉塞性肥大型心筋症におけるTKEとVELの比較検討は既に一部を論文発表済み及び論文執筆中である。 派生した研究として、人工血管におけるTKE・VEL測定の臨床検討、頸動脈硬化症例におけるTKE・VEL測定の臨床検討を開始している。 他に適切なTKEとVEL測定modelの策定、複数のMRI機におけるTKE測定の再現性の検討を実施可能な研究状況を既に確立した。 この様な背景から、research source (人的・時間的 resource)の分だけ、頭打ち無く、学術発表/論文発表が可能な状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、関連研究として7つのstudyテーマが進行中で半数が論文執筆中/論文投稿中である。更に、手持ちのデータのみで10を超えるstudy themeの立案が可能であり、蓄積中の臨床データも加味すれば、数十単位のstudy themeを立案可能な状況にある。 今後は手持ちのresearch resourceを適切に配置し、impactの高い研究テーマを生産性高く発表していく事が最も肝要である。 その際、お互いの論文が関連付く様なstory性を持った論文を複数発表していく事で、情報発信力の強化、競争的資金の獲得によるresearch環境の改善、更なるcollaboration studyの引き込みを狙う。
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Research Products
(13 results)