2020 Fiscal Year Research-status Report
グラフ理論を応用した脳内連結解析によるパーキンソン症候群の診断補助ソフト開発
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19K17157
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
重本 蓉子 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 病院 放射線診療部, 医師 (00815384)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 構造ネットワーク解析 / パーキンソン病 / パーキンソン症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
グラフ理論を用いた構造ネットワーク解析は、日常診療で取得可能なT1強調画像を用いて脳内ネットワークが評価可能である。本研究は、これまでの群間比較解析を個人ベースに発展させ、脳内ネットワークの進行動態に関するこれまでにない新たな知見を生み出す可能性が期待される。また、解析で得られたネットワーク指標の定量値を標準脳上にマッピングすることで、パーキンソニズムをきたす変性疾患患者において、より詳細な解剖学的位置の抽出が可能となると考える。 さらに、ネットワーク指標画像の正常データベースを構築することで、患者の早期発見や鑑別能向上が期待される。まず健常者のMRI画像を用いてネットワーク解析を行い、得られたネットワーク指標画像から正常データベースを作成する。次に、パーキンソニズムをきたす変性疾患患者においてネットワーク解析を行い、疾患毎のネットワークパターンを抽出する。さらに、健常データベースを用いて、各患者のネットワーク指標画像を入力することで、パーキンソニズムをきたす変性疾患の早期診断や鑑別を可能とするソフトウェアを開発する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
健常者のネットワーク解析で得られた結果から、ネットワーク指標の正常データベースを構築した。疾患群に関しては、パーキンソン病患者においてネットワーク解析を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
パーキンソン病に特徴的なネットワーク指標を健常者との群間解析で検討する。また、パーキンソニズムをきたす他の変性疾患(多系統萎縮症や進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症)においても解析を行い、各疾患に特徴的な指標を検出し、鑑別診断に有用か検討する。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響によって旅費が不要となったため、次年度への繰り越しが生じた。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Gray matter structural networks related to 18 F-THK5351 retention in cognitively normal older adults and Alzheimer's disease patients2021
Author(s)
Yoko Shigemoto, Daichi Sone, Kyoji Okita, Norihide Maikusa, Tensho Yamao, Yukio Kimura, Fumio Suzuki, Hiroyuki Fujii, Koichi Kato, Noriko Sato, Hiroshi Matsuda
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Journal Title
eNeurologicalSci
Volume: 22
Pages: 100309
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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