2019 Fiscal Year Research-status Report
小児CTにおける深層学習画像再構成を用いた低被ばく撮影法の開発
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19K17173
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
永山 泰教 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特任助教 (60791762)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 小児CT被ばく / 深層学習 / 画像再構成法 / CT画質 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は深層学習画像再構成(deep-learning reconstruction: DLR)技術を用いた被ばく低減小児CT撮影の臨床応用を進めるため、DLRが画質に及ぼす影響に関してファントム実験を行った。様々な管電圧(80kVp~120kVp)および管電流(5mA~100mA)で収集したデータをDLRを用いて画像作成し、従来の再構成法であるfiltered-back projection法や逐次近似画像再構成法との間で定量的・定性的に画質の比較を行った。結果、低線量でも通常線量画像とノイズ特性や空間分解能は概ね遜色なく、見た目上の違和感も少ない画質が得られることが明らかになった。また、標準的な撮影条件で収集した臨床画像データを用いて画質を検証したところ、DLR法では従来再構成法と比較してノイズ低減効果に優れ、鮮鋭度の良好な画質が得られることも確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでのところ概ね計画通りに研究が進展している。しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大とともにCT検査が減少してきており、画像データ処理に関して開発企業との連携が妨げられる可能性も危惧される。これらは今後の進捗状況に影響を与える可能性があり、研究を遂行できるよう適宜、研究計画の点検と最適化を図る。
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Strategy for Future Research Activity |
ファントム実験データの解析に基づき個々の診断タスクに対する最適な撮影条件を設定した上で、低線量撮影への臨床応用を開始する。それとともに体格が画質や診断能に及ぼす影響についての検討も進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
当初、購入を予定していたファントムをすでに保有している旧式モデルを代用して初期検討を行ったため、次年度使用額が生じたと考える。また、新型コロナウイルスの影響で予定していた学会参加等を次年度以降に延期としたことも要因である。今後、必要なファントムを追加購入して、撮影条件や画質の検討を行う予定である。
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Research Products
(1 results)