2020 Fiscal Year Research-status Report
小児CTにおける深層学習画像再構成を用いた低被ばく撮影法の開発
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19K17173
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
永山 泰教 熊本大学, 病院, 助教 (60791762)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 小児CT被ばく / 深層学習 / 画像再構成法 / CT画質 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は、深層学習画像再構成(deep-learning reconstruction: DLR)技術の臨床応用を進めるため、DLRが画質に及ぼす影響に関するファントム実験(画質評価用ファントムおよび人体模擬ファントム)と臨床画像の解析を進めた。その結果、DLRでは画像の先鋭度とコントラスト分解能を保ちつつ、従来のフィルター逆投影法(FBP)や逐次近似画像再構成(IR)法よりも大きなノイズ低減が可能なことが明らかとなり、CT被ばくの低減に非常に適した技術であることが示唆された。研究結果は北米放射線学会(RSNA2020)と欧州放射線学会(ECR2021)などで報告を行い、北米放射線学会では学会機関誌である RadioGraphics誌 への投稿推薦演題に選出されるなど、一定の成果が得られている。現在、これまでの研究で蓄積されたデータの解析や統計処理を行っており、その一部は学術論文として英文雑誌に投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大の影響と思われる検査数の減少により、臨床症例の蓄積が当初の想定よりも遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、臨床症例数はいまだ十分とは言えない。今後も相応の研究期間が必要と考えられる。一方で令和3年にCT装置がバージョン・アップされ、これまで開発企業に依頼していたDLR処理が院内でも可能となり、研究環境が整った。順次、臨床データの収集と解析、論文作成を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響で予定していた学会参加に伴う旅費が不要となったため、次年度使用額が生じた。また当初、購入を予定していたファントムを貸出用の旧式モデルで代用して初期検討を行ったため、次年度使用額が生じたと考える。
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Research Products
(5 results)