2019 Fiscal Year Research-status Report
急性腸管虚血症に対するインドシアニングリーン動注による腸管血流評価の有効性の検討
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19K17198
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
佐々木 康二 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (10815989)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 急性腸間膜虚血症 / インドシアニングリーン |
Outline of Annual Research Achievements |
急性腸管膜虚血症(Acute Mesenteric Ischemia:以下、AMI)は、循環器疾患との合併も多く、近年増加傾向にある。近年、血管内治療による血行再建術に続き、試験開腹術を行って、非可逆的な壊死腸管のみを切除して可能な限り腸管を温存する治療戦略が普及しつつあるが、虚血腸管の評価、切除適応、範囲の決定には主観的な腸管の肉眼所見に依存する部分が大きく、過不足なく壊死腸管のみを切除することは難しい。客観的な検査としては造影CTや血管造影といった評価法があるが、確実な腸管血流評価は難しいとされ、新たな検査法の開発が課題である。そこで本研究では、AMIにおける試験開腹時の新たな腸管血流評価法として、上腸間膜動脈からの選択的インドシアニングリーン(indocyanine green:以下、ICG)投与による蛍光ナビゲーションの確立を目的とし、ウサギ腸管虚血モデルを用いた基礎的実験を行った後に、多施設共同研究による臨床試験の立案までを行う。令和元年度現在、動物実験計画書を作成し、倫理委員会に申請中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症のため動物実験が中止されており、遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
動物実験計画書が倫理委員会に承認され、実験が許可された際にはウサギを用いた動物実験を遂行予定である。実験は、ウサギの上腸間膜動脈に永久塞栓物質の粒子(ビーズ)を注入し、腸管虚血モデルを作成後、インドシアニングリーン静注群:5匹、動注群:5匹の計10匹の血管造影・蛍光写真を撮影し、最終的にsacrifice、病理組織像との対比を行う。
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Causes of Carryover |
学会参加費およびその関連経費として計上した。端数分は、翌年へ繰り越し、物品購入などの実験関連費として使用する予定。
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