2021 Fiscal Year Research-status Report
Ex vivo 冠動脈CTと病理を用いた脆弱性プラーク診断法の開発と生体への応用
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19K17221
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
外山 穏香 (菊池穏香) 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (80783539)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 冠動脈CT / Ex vivo / 摘出心 / 死後画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、死後に摘出された心臓を用いて冠動脈CTおよびMRI撮像を行い、冠動脈プラークの性状をCT値およびMRI信号と病理解剖で得られた組織性状をもとに詳細に対比検討し、冠動脈疾患を画像診断(冠動脈CTおよびMRI)でより精度高く診断できることを目的としている。死後に摘出された心臓を用いる理由としては、生体からでは冠動脈の病理組織情報を得ることはできないためである。また、画像評価と病理評価がほぼ同一タイミングで行われることにより、より病理組織を反映した画像評価が行えるという利点があるためである。 本年度より、研究責任者は研究実施施設外での勤務を行っているため、研究実施施設内の研究協力者から研究責任者への連絡体系を構築し、マニュアルを作成した。現所属施設には研究のために不在となる時間帯が発生する旨を理解いただけるよう申請手続きを行い、承認を得た。摘出心臓での冠動脈CT撮像に使用する造影剤は生体で使用する造影剤をそのまま使用することはできない。そのため、過去に摘出心臓での冠動脈CTを撮像したグループより摘出心臓で使用するための詳細な造影剤作成マニュアルを得て、本邦で使用できる薬剤・機器を準備し、造影剤を作成した。摘出心臓での冠動脈CT用に作成した造影剤と、模擬心臓を使用し、冠動脈CT撮像実験を行い、プロトコルを決定した。同時に、模擬心臓を用い、MRI撮像プロトコルも決定した。今後は症例の蓄積および解析を行い、研究結果を学会発表や論文発表で行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究費獲得後、産前・産後および育児休暇を取得していた。復職後は子の体調不良および自身の体調不良で思うように活動できなかった。復職年度を終える際に本年度は他施設への勤務を命じられ、客員研究員として研究を継続することとなった。本年度前半は他施設に所属しながらどのように研究をすすめていくか等の検討・調整および本研究に使用する造影剤の調整および予備実験(模擬心臓でのCTおよびMRIプロトコル作成)を行った。本年度後半は現在の所属施設での仕事が多忙となったことと、新型コロナウイルスに伴う子の登園自粛等が重なり、研究をすすめることが困難であった。次年度は症例蓄積ができるよう努めたい。
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Strategy for Future Research Activity |
他施設に所属しながら研究を行っていくことの困難さを痛感しているが、研究施設内での研究協力者の協力を得ながら研究を行っていきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
研究が遅延している、および、職場移動により学会参加費が職場で支弁されるようになったため。 本年度はCTおよびMR撮像に伴う撮像経費がかかる予定である。
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