2019 Fiscal Year Research-status Report
Examination of the deep inspirationbreath-hold technique for lung cancer perticle therapy.
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19K17226
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
入江 大介 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (50795888)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 粒子線治療 / 肺癌 / 深吸気息止め照射 / 頑健性 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度はX線による深吸気息止め照射を行った4症例について、同日に撮影台に乗ったまま2回連続して撮影した深吸気息止め治療計画CT画像(再現性を踏まえ、より腫瘍が頭側にあるものをCT1、もう一方をCT2とする)と、治療計画CT撮影から14日以内に撮影された治療寝台上コーンビームCT画像(CBCT)から成るCT画像セット、延べ6セットの解析を行った。CT1とCT2の間の腫瘍の変位量を解析したところ、中央値で2.9 mm (幅:0.7-5.8 mm) であった。また、CT1とCBCTの間の腫瘍の変位量を解析したところ、中央値で3.4 mm (幅:0.6-8.3 mm) であった。両者の変位量の間に相関関係は見出されなかった(r2 = 0.0566)。 次に放射線治療計画支援ソフトウェアであるvelocity(Varian Medical Systems, Inc., Palo Alto, CA, USA)を用いてCT1の画像をCBCTにdeformable image matchingし、CT1の画質のままCBCTを再現した画像(CBCT-reproduction image: CRI)を作成した。そしてCT1を用いて陽子線の治療計画を作り、それをCRI上に移して線量分布を計算し、陽子線の深吸気息止め照射の線量分布をシミュレートした。臨床標的体積のうち処方線量の95%以上の線量が投与された体積の割合(%D95)を解析したところ、CT1では中央値で98.0% (幅:92.1-99.7%) 、CRIでは中央値で96.0% (幅:85.4-99.6%) であった。 これらの結果から、深吸気息止めの再現性と陽子線治療に及ぼす影響の一端が示された。これらデータをさらに解析することで肺癌に対する深吸気息止めの陽子線治療の頑健性向上につながると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年に入ってから新型コロナウイルス感染症の流行の影響により、群馬大学と奈良県立医科大学の間での行き来が制限されてしまっており、密な議論やデータの直接確認に支障をきたしている。
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Strategy for Future Research Activity |
メール会議やビデオ会議を密に行うことで、直接会っての議論、データの確認ができない不利を払拭する。
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Causes of Carryover |
奈良県立医科大学への出向回数が予定より少なくなってしまったこととそれにより解析に遅れが生じていることが原因としてあげられる。解決策として、遠隔でのビデオ会議を活用するためのシステム構築などを目指す。
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