2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of new radiobiological dose evaluation system based on the dose-delivery time in radiation therapy
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19K17227
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中野 永 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (20839229)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 放射線治療 / 亜致死損傷回復 / モンテカルロシミュレーション / マイクロドジメトリモデル / 照射時間 / 放射線生物 / 微分方程式 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、細胞の亜致死損傷回復といった生物現象を考慮した放射線治療における線量評価システムの開発である。 本研究の目的を解決するため、これまではモンテカルロシミュレーションと数理モデルを組み合わせることで、照射時間と細胞生存率の関係を導出し、放射線治療計画装置の物理線量に照射時間を加味した放射線生物学的線量評価を行い、複数の学会発表や論文を出版してきた。 常微分方程式 (ODE: ordinary differential equation) に基いた数理モデルは、単純さと安定性から、腫瘍成長モデルの計算などの用途に広く用いられている。また、腫瘍の放射線治療に対してODEに基づく数理モデルを用いた適切な放射線照射線量や照射間隔の評価も報告されている。そこでODEに基づく数理モデルを開発することで、放射線治療の物理的な線量指標から腫瘍の反応性などの放射線生物学的な計算を行うことが可能となり、放射線治療の腫瘍体積への影響を評価することが可能になると考えた。 2022年度は、新たにODEに基づいた数理モデルを開発し、先行研究による腫瘍細胞の測定データを用いることで数理モデルの精度の検証を行い、放射線治療における様々な条件 (放射線照射中のエラー、照射時間の延長など) が与える放射線生物学的影響を開発した数理モデルを用いて評価を行い、研究論文を2編投稿した (1編 出版済み、1編 Major Revision)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的を解決するために新たなアプローチを試み、新たに研究論文を2編投稿できたため
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は現在Major Revisionの1編の論文の出版を目指すとともに、より堅牢な放射線生物学的モデル構築ののための研究を続行する予定である。
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Causes of Carryover |
投稿した論文が出版まで間に合わず、投稿費用が発生しなかったため
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Research Products
(20 results)