2021 Fiscal Year Research-status Report
頭頸部癌に対する強度変調放射線治療における味覚障害予測因子の解析
Project/Area Number |
19K17233
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 綾 (中嶋綾) 京都大学, 医学研究科, 助教 (60826030)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 頭頸部癌 / 強度変調放射線治療 / 味覚障害 / 前向き観察研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
放射線治療は頭頸部癌の根治的治療法のひとつである。頭頸部癌の放射線治療の晩期有害事象の代表的なものに味覚障害と唾液分泌障害があり、ともに治療後の患者の生活の質(QOL:quality of life)に大きな影響を及ぼす。強度変調放射線治療(IMRT:intensity-modulated radiotherapy)は腫瘍に高線量を照射しつつ正常組織であるリスク臓器への線量を低下することができる照射法である。頭頸部癌においてIMRTは照射後の唾液分泌障害を軽減できることがわかっているが、味覚障害への影響については現時点で明らかになっていない。 本研究の主要目的は、頭頸部癌患者に対する根治目的のIMRT後の味覚障害を主観的・客観的に評価することである。また、副次目的は、頭頸部癌患者に対するIMRT後の味覚障害がQOLに与える影響を評価すること、頭頸部癌患者に対するIMRT後の味覚障害とリスク臓器の線量体積指標との関連を明らかにすることである。本研究により味覚低下に関連する線量体積指標やその他のリスク因子が明らかになれば、味覚低下のハイリスク症例の同定が可能になり、今後の頭頸部癌治療後のQOL維持や有害事象の低減につながる。 本研究は、IMRTで治療を行う頭頸部癌患者に対し、治療開始前と治療終了後1か月、3か月、6か月、12ヵ月の時点で全口腔法による味覚検査、唾液分泌量測定(サクソンテスト法)、QOL質問票調査(EORTC QLQ-C30、EORTC QLQ-H&N35)を行う前向き観察研究である。予定研究対象者数は40例、症例登録機関は1年6か月である。 令和3年度では、前年度に引き続き患者リクルートを行い、13症例を登録し、総登録患者数は19例となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響と思われるが、放射線治療の対象となる頭頸部癌患者数が想定よりも少なく、症例登録が遅延している。また、研究代表者の妊娠・出産・育児のために研究の進行に遅延が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
症例登録期間は当初1年6か月を予定していたが、症例登録の集積ペースが当初の予定より遅れているため、登録期間を1年延長するプロトコール改訂について倫理審査委員会に申請を行っているところである。
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Causes of Carryover |
参加を予定していた学会が新型コロナウイルス感染症の影響で現地での参加が不可となりWeb参加のみとなったため、支出を予定していた旅費の支払いが全く無くなった。 次年度は症例登録期間延長を予定しており、研究に必要な試薬・物品等の購入費や、データ解析・論文投稿や学会参加のために使用予定である。
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Research Products
(2 results)