2019 Fiscal Year Research-status Report
画像誘導放射線治療の患者被ばく線量評価システムの開発と画質を考慮した最適化の挑戦
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19K17237
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
日置 一成 広島大学, 病院(医), 診療放射線技師 (60761989)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 画像誘導放射線治療 / コーンビームCT / 被ばく線量 / モンテカルロシミュレーション / ビームモデリング |
Outline of Annual Research Achievements |
画像誘導放射線治療におけるコーンビームCTの患者被ばく線量評価システムの開発を目的に、以下の研究を遂行した。 (1)モンテカルロシミュレーションによるコーンビームCT のヘッド構造のモデリング:モンテカルロシミュレーションには、光子・電子の輸送をシミュレーションする汎用コードであるElectron Gamma Shower at National Research Council of Canada(EGSnrc)を使用し、Varian Medical Systems社製のリニアックであるClinacとTrueBeamにそれぞれ搭載されているOn Board-Imager、Elekta社製のリニアックに搭載されているX-ray Volumetric Imagerの3種類のコーンビームCTのヘッド構造のモデリングを行った。モデリングの精度は電離箱を用いた測定値とモンテカルロシミュレーションの計算値を比較することにより検証し、各装置の頭部条件と骨盤条件において全て5%以内で一致することを確認した。 (2)人体ファントムにおける体内線量分布の計算:現在、作成したコーンビームCTのヘッド構造モデル及び人体ファントムを用いて、体内線量分布及び臓器線量の計算を行っている。今後の研究では、CT機種ごとに管電圧、管電流、撮影角度、撮影範囲を変化させ患者臓器線量のデータベースを構築することで、任意の条件におけるコーンビームCTの患者被ばく線量を算出するシステムを開発する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね研究計画通りに課題項目を遂行することができ、予定通りの研究成果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果で各コーンビームCTの臓器線量の定量的な評価が可能になった。今後の研究展開として、CT機種ごとに管電圧、管電流、撮影角度、撮影範囲を変化させ患者臓器線量のデータベースを構築することで、任意の条件におけるコーンビームCTの患者被ばく線量を算出するシステムを開発する。
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Causes of Carryover |
育児休業の取得により、当初予定していた旅費が発生しなかったため残余が生じた。次年度の必要経費(物品費、旅費)に当てる。
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Research Products
(1 results)