2019 Fiscal Year Research-status Report
Monte Carlo simulation-based feasibility study of novel digital mammography system for removing scatter radiation
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19K17238
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
Yoon Yongsu 九州大学, 医学研究院, 助教 (00816861)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 散乱線 / モンテカルロシミュレーション / マンモグラフィ / フラットパネルディテクタ / グリッド |
Outline of Annual Research Achievements |
先行研究で考案された一般撮影用のフラットパネルディテクタから、マンモグラフィ用検出器構造に新しく設計を行った。ピクセルサイズは143ミクロンメータから71.5ミクロンメータに、マトリクスサイズは127×127から257×257に、シンチレーション物質(CsI)の厚さは600から200ミクロンメータに変更した。入射X線もタングステン(W)ターゲットから計算した40-120kVの連続スペクトルから、マンモグラフィ装置のX線管情報(ターゲットMo,フィルタMo)を用いたRQA-M2線質(28kVp)に変えてからその有用性を検討した。シミュレーションで散乱線簡易率(Scatter Fraction)を計算し、同様な幾何学的配置やハードウェアから得られた実験データとの比較検証を行った。散乱線簡易率を計算するためのファントムは、人間の乳房と等価物質であるアクリル(PMMA)4cmを基準とし、2cmと6cmに厚さを変えながら散乱線簡易率の計算を行った。上記の研究実績を踏まえて、散乱線除去率を改善するための新しいマンモグラフィ用ディテクタの構造の初期検討に関する内容で2019年11月イギリスのマンチェスターで開催されたIEEE MIC/NSS/RTSD学会で発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初研究申請時の計画通りに、2019年度に計画した既存のマンモグラフィ用FPDシミュレーション設計、一般撮影系の新しいFPD構造を活用したマンモグラフィ用ディテクタ設計までは完了した。散乱線除去率を高めるための新しいFPD構造は、低エネルギー領域(30、40kV)でグリッドなしの通常構造より散乱線除去率を85%程度除去することが可能であることを検証した。さらに、新しいFPD構造に埋め込まれている鉛の暑さを10ミクロンそして20ミクロメータで性能を評価し、比較的に高い入射エネルギー領域で用いられる一般撮影系の新しいFPD構造より薄い10ミクロメータの鉛でもマンモグラフィ用ディテクタは有用であることが確認できた。様々なピクセルサイズ、マトリクスサイズ、シンチレーション層の厚さ、ファントムの種類、入射X線の線質などの詳細な基礎検討ができ、当初の計画以上に順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初研究申請時の計画通りに、2020年度に計画していた平行グリッド使用のマンモグラフィ用ディテクタ設計を重点的に行っていく予定である。現在多く使われている市販のマンモグラフィ用散乱線除除去グリッドをシミュレーション上で設計し、市販グリッドを使用した散乱線除去率のシミュレーション結果と実験データを比較することで、シミュレーションの信頼度を高める予定である。平行(Parallel)やメッシュ(Mesh,Cellular) 形式で様々なGrid ratio, densityを持ったグリッドをシミュレーションで再現することで、より信頼性高い検証結果が得られる。追加で、散乱線が除去されることで画像に及ぼす影響を確認するために、単純コントラストファントムをシミュレーション上で作成しその結果を確認する予定である。単純コントラストファントムはアクリル(PMMA)のファントムの上にアルミニウム(Al)を信号として乗せたマンモグラフィ装置のQC/QAファントムをシミュレーション上で再現する予定である。
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