前立腺癌放射線治療の新たな戦略：透視確認可能なハイドロゲルの開発

2020 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 19K17240
• Research Institution: Nagoya City University
• Principal Investigator: 太田 賢吾 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (70790062)
• Project Period (FY): 2019-04-01 – 2022-03-31
• Keywords: fiducial marker

Outline of Annual Research Achievements

予備実験として視認可能なハイドロゲルの作成に取り組んでいます。位置合わせ用のマーカーは現在日本で承認を得ているものは2種類だが、海外で承認を得ているものを含めると10種類以上存在します。日本で承認されている2種類を使用し、生体外でハイドロゲル内にマーカーが安定性を保って維持できるか検討を行っていますが、安定性を保つことができないことが分かりました。その他の薬剤を使用し、視認できるかの研究を行っております。タンタルやリピオドールなどが候補に挙がると思われますが、いずれの物質も長期に安定性が得られるか検討を行っております。また放射線照射の線量分布が変わってしまう可能性もあり、その検討も行っております。レントゲンで視認性の物質は放射線の線量分布に大きく影響が出てしまうため、その検討が必要になります。線量分布に影響を与えないようにするには、細いコイル状だが、大きいコイル径が必要になると考え、今後はそのような物質の開発を行っていく予定です。また並行して、ハイドロゲルと前立腺内にマーカーを留置して、間接的にハイドロゲルの位置を同定するような方法も検討を行っています。この場合前立腺のマーカーに近い部位に留置する必要があり、技術的にそれが可能化も検討を行っております。正確な位置に留置するには経直腸的よりも経会陰的に超音波ガイドで留置する方が、テンプレートを使用できるため適切であると考え、現在検討を行っております。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

生体外での視認可能で安定性のあるハイドロゲルの作成に難渋しており、まだ開発できていない段階にあります。従来から使用できるvisicoilやfiducial markerでは安定性が担保できないと思われ、ほかの物質にて検討を行っております。

Strategy for Future Research Activity

今後は視認可能なハイドロゲル作成のため、タンタルやリピオドールなどの他の物質を使用し、引き続き作成を行っていく方針です。確認ができ次第、生体内でもしようができるか検討を行っていきます。

Causes of Carryover

該当年度はCOVID19の影響にて学会活動が停滞しており、旅費の面で次年度使用額が多くなりました。