2021 Fiscal Year Research-status Report
高精細CT・深層学習画像再構成を用いた骨差分ヨード画像の開発
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19K17252
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
檜山 貴志 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 医長 (40807278)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高精細CT / 頭頸部がん / サブトラクション / 深層学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的はCTのコントラスト分解能を改良するため,高精細CTと深層学習画像再構成(Deep learning reconstruction)を用い,骨差分ヨード(bone subtraction iodine: BSI)画像を開発し,臨床的有用性を検証することである. ①骨差分ヨード画像の開発:深層学習画像再構成により,軟部組織に関してはこれまでよりもノイズやコントラストが改善されている.骨組織に関してはDLR使用下では位置ずれの影響がより厳格に出てしまうため,手動による位置合わせや,位置ずれ部位のCT値を変更等の後処理を試みたが,実用化できるほどの改善は得られていない. ②症例の蓄積:頭頸部がんに対して現在までに約1000例の撮影を行っており,症例の集積は十分である. ②臨床的有用性の検討:舌癌のステージングでは腫瘍径と腫瘍深達度の測定が必須条件となっている.しかし,従来のCTでは,金属アーチファクト低減技術を持ってしても,しばしば義歯によるアーチファクトのため,腫瘍の検出や大きさ・腫瘍深達度の測定が不可能であった.BSI画像ではサブトラクションにより,腫瘍の造影効果を強調することで,正常舌組織のコントラストを改善することができ,コントラスト・ノイズ比も改善することを示した.また,金属アーチファクトも差分により不明瞭化させることにより,舌癌の検出能が上昇するだけでなく,大きさや腫瘍深達度が測定可能となり,ステージングが可能となる症例が増えた.本年は以上の内容を論文にて発表した.さらに筋や喉頭軟骨と腫瘍のコントラストが改善し,腫瘍浸潤を判定できるようになった症例など軟部組織領域での有用な症例が蓄積された.頭蓋底浸潤,硬膜浸潤,頭蓋内進展に対するBSI画像の有用性に関して検討中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
軟部組織に関する臨床的有用性に関しては良好な結果が得られた.骨組織に関しては,骨差分の位置ずれによるアーチファクトはまだ解決されておらず,やや遅れていると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
①軟部組織に対するBSI画像の撮影法はほぼ確立しているため,引き続き症例を集積し,様々な部位での臨床的有用性を検証していく. ②骨に対するBSI画像の改良のため,位置ずれの補正方法や後処理の方法を再度検討しなおす.
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Causes of Carryover |
本年度はCOVID-19による国際学会の現地大会への出席ができなかったため,出費が予定よりも少なくなった.次年度の使用計画は,① 今後蓄積されるデータを保存しておくため のハードディスクの費用. ② 学会発表,英文校正,論文投稿の費用である.
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Research Products
(6 results)