2020 Fiscal Year Research-status Report
Developement of new imaging method to improve cure rate of radiation therapy for intractable cancers
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19K17265
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊良皆 拓 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (80826008)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | マルチエナジー撮像 / コーンビームCT / メタルアーチファクト低減 / 高画質化 / 同時曝射 / 高精度放射線治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は計画を見直し,現在はメガボルト・キロボルトX線という大きなエネルギー差を持つ撮像法を検討している.その際,キロボルトX線平面検出器(FPD)にメガボルト散乱線が混入する.2019年度ではメガボルト散乱線を測定し,その大きさがクライン仁科の式に従うことを示した.さらにメガボルト散乱線を補正することで,再構成したCBCT画像の画質が改善することを均一及び人体模擬ファントム実験で示した.今年度は人体模擬ファントムに対し臨床で使用された強度変調回転照射(VMAT)のプランを照射し同時曝射イメージングを行った.10例のプランに対し同時曝射イメージングを行い,2019年度に考案した散乱線補正法でCBCT画像の画質が改善することを示した.さらに補正していない画像と補正した画像において10例のプランを再度線量計算し,計画用画像で計算された線量分布と比較したところ,その類似度が補正していない画像を用いた場合60%程度であるのに対し,補正した画像では99.9%であることを示した.さらに椎体に対する体幹部定位照射の臨床例に対して同時曝射イメージングを行いデータの蓄積を行っている.1例解析したところ,同時曝射により得られた照射中CBCT画像から得られた標的の位置誤差は3軸の平行移動およびその軸の回転方向の計6軸においてすべて1.0 mm以下であり,照射中の患者固定精度は担保されていることを示した.加えて散乱線補正を行った画像を用いてプランの再線量計算を行ったところ,標的及びリスク臓器へ実際に投与された線量と計画線量との誤差は1.0 Gy以下であることを示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初マルチえメガボルト・キロボルトX線という大きなエネルギー差を持つ撮像法に挑戦し,同時曝射におけるキロボルト画像の散乱線低減について臨床例にて検証している.
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Strategy for Future Research Activity |
椎体に対する体幹部定位照射の臨床例において同時曝射を進めており,データの蓄積を行う.臨床モードにおける同時曝射CBCT撮像の課題として,投影画像収集モード(Fluoro)が通常のCBCT撮像の際のモード(DynamicGainFluoro)と異なることが分かった.具体的にはFluoroモードの場合bit数が14 bit,DynamicGainFluoroモードの18 bitと比較して小さい.すなわち空気と体内のX線減弱の度合いを十分に表現しきれずに,画像再構成を行った際に体輪郭がぼやけるアーチファクトが発生する.このアーチファクトを解消するために,同一のファントムをFluoroモードとDynamicGainFluoroモードで撮像しピクセル値の対応を求め補正する方法を検討する.
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Causes of Carryover |
コロナ禍において学術集会がオンラインとなったため.
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Research Products
(6 results)