2021 Fiscal Year Research-status Report
小児がん治療の致死的合併症である肝中心静脈閉塞症候群の病態解明と新規治療法の開発
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19K17323
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
酒井 清祥 金沢大学, 附属病院, 特任助教 (20735112)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | VOD / NETs |
Outline of Annual Research Achievements |
マウスに類洞内皮障害を起こしやすいとされるアルキル化剤、臨床的にVODを起こしやすいとされている抗がん性抗生物質を投与しVODモデルを作成。 使用する薬剤 アルキル化剤:エンドキサン 経時的に犠牲死させたモデルより肝、小腸、を採取し障害の程度を組織学的に検討する。 類洞閉塞を組織学的に証明する。閉塞の原因として血管の狭小化や血栓の評価を行う。小腸粘膜の障害を組織学的に評価する。 血管内皮障害の証明として、von Willebrand factor:vWF、レレクチン、ケモカイン、vascular endothelial growth factor:VEGF、を血液検体ならびに肝組織免疫染色で証明する。現在、モデルを作成中であるが、アルキル化剤の至適投与量の設定が困難であり、投与量の設定段階である。 アルキル化剤だけではなく、同様の病態と考えられる異種骨髄移植によるGVHD(graft versus host disease)モデルも参考に研究を進めている。GVHDモデルは作成済であり、病理標本により検討中である。血管内皮障害、炎症性細胞浸潤を確認し、GVHDモデルの作成は確認し得た。現在は、アルキル化剤によるVODモデルの確立と GVHDモデルに対する好中球エラスターゼ阻害剤、抗血小板剤の投与による臨床的効果を検討している最中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
アルキル化剤の至適投与量の設定が難しく、有用なモデルの作成が不十分であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
アルキル化剤だけではなく、同様の病態と考えられる異種骨髄移植によるGVHDモデルも参考に研究を進めている。 GVHDモデルの作成は進んでおり、手技も安定してきている。 今後はGVHDモデルを使用した好中球エラスターゼ阻害剤と抗血小板やくを用いた治療の検討を行うとともに、アルキル化剤の指摘投与量を決定し、VODモデルの確立を行う。 評価は1)組織学的検討、2)分子生物学的検討、3)臨床学的検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
本年度に予定していたエフォートを得ることができなかった為、次年度に研究を延長し、現在の研究を進める為に次年度に使用額が生じた。 本年度はエフォートを得るようにした。 使用計画は物品の購入ならびに、学会発表の出張費、論文作成費として使用する予定である。
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Research Products
(2 results)