2019 Fiscal Year Research-status Report
ヒトヘルペスウイルス6B感染による内側側頭葉硬化症発症の分子メカニズム解明
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19K17346
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
河村 吉紀 藤田医科大学, 医学部, 講師 (30581475)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ヒトヘルペスウイルス6B / 内側側頭葉硬化症 / 内側側頭葉てんかん / RNA-Seq |
Outline of Annual Research Achievements |
2011年10月から2016年3月に静岡てんかん・神経医療センターにて外科的治療の適応となった難治性てんかん293検体のうち病理学的に内側側頭葉硬化症と診断された110検体(海馬80検体、扁桃体30検体)を対象とした。海馬は22/80検体(27.5%)(29 - 526 copy/mcgDNA)、扁桃体は8/30検体(26.7%)(23 - 414 copy/mcgDNA)でHHV-6B DNAが検出された。このうちHHV-6B DNAが300 copy/mcgDNA以上の海馬および扁桃体の各3検体をRNA-Seq対象のHHV-6B検出群とした。HHV-6B非検出群の3検体は検出群と年齢の近似した症例を選択した。現在、健常コントロール脳を選定中であり、その後RNA-Seqにより網羅的な遺伝子発現の比較を行う予定である。 我々の先行研究や既報の通り、2~3割の脳組織からHHV-6B DNAが検出された。健常コントロール脳の選定に難渋しているが、本研究を続行しHHV-6Bの検出されたMTS患者の脳組織で特異的な遺伝子発現が発見されれば、病態の解明および外科的手術以外の非侵襲的な治療法開発につながる可能性がある。よって2020年度には健常コントロール脳を選定・入手し、各検体のRNA抽出後にRNA-Seqにより宿主の遺伝子発現解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
検体の選定およびその後のHHV-6Bの検出は予定通り行われた。 宿主遺伝子発現解析のための健常脳コントロールの選定に難渋したが、2020年度には購入し、RNA-Seqに移行できるよていである。
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Strategy for Future Research Activity |
健常コントロール脳を選定・購入し、各検体のRNA抽出を行い、RNA-Seqにより網羅的宿主遺伝子発現解析を行う予定である。
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