2021 Fiscal Year Annual Research Report
Ab Initio遺伝子軌道法を用いた新生児疾患関連遺伝子ネットワークの同定
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19K17369
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
柳沼 和史 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (70839399)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | miRNA / HIE |
Outline of Annual Research Achievements |
周産期医療の進歩により、日本の新生児死亡率は現在世界のトップレベルを維持している。しかし、新生児低酸素性虚血性脳症、新生児慢性肺疾患、未熟児網膜症などの合併症は増えており、疾患のさらなる病態解明や治療薬開発が急務である。本研究の目的は、これまで明らかにされていない臍帯血中のエクソソームlncRNA,miRNA,mRNAの発現解析を早産児から正期産児を含めて大規模に行い、臨床情報を含めたデータベースを構築することである。まず本研究では、新生児低酸素性虚血性脳症 (HIE)患者の重症度、予後に関連するバイオマーカーを探索するため、以下の手順で研究を行なった。
HIEの新生児例ならびにコントロールである健常新生児例から、出生児の臍帯動脈血を採取した。検体を遠心分離した後、血清からエクソソームを抽出、さらにエクソソームに含まれるmiRNAを抽出した後、マイクロアレイ解析を行い網羅的にmiRNA遺伝子の発現解析を行なった。
現在アレイ解析から得られた結果を解析中である。今後、その結果をもとに、収集した各重症度のHIE患児の臍帯動脈血を用いてReal-time PCR法による発現遺伝子の定量解析を行い、新生児HIEの重症度、予後予測に関連するバイオマーカーの探索を引き続き行なっていく。
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