2021 Fiscal Year Research-status Report
血液凝固因子であるVWFを用いた肝細胞癌新規治療法と新規バイオマーカーの開発
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19K17442
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
高谷 広章 奈良県立医科大学, 医学部, 医員 (40745460)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | HCC / ADAMT13 / WF / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
悪性腫瘍の発症や進展には血管新生が重要な働きをしていることは広く知られているが、近年、血液凝固も悪性腫瘍の発症や進展に重要な働きをしていることが報告されている(Pépin et al. J Thromb Haemost. 2016, Demers M et al. Oncoimmunology. 2013)。ところで凝固因子であるVWFと凝固制御因子であるADAMTS13は肝硬変の病態と関連があることを我々は報告している(Takaya et al. Hepatol Res. 2012)。両因子はVEGFの制御を介して血管新生と関連 (Randi et al. Mediterr J Hematol Infect Dis. 2013, Randi. Blood. 2017 )しており、両因子に着目し肝細胞癌(HCC)に対する新規バイオマーカーの探索をおこなった。早期HCC合併肝硬変患者とHCC非合併肝硬変患者のVWFとADAMTS13を比較検討することで、両因子がHCCの早期診断マーカーとして既存の腫瘍マーカーと同等もしくはそれ以上の診断能を有し、VWFとADAMTS13は腫瘍体積や進展度とも関連することを明らかとした(Takaya et al. BMC Gastroenterol. 2019 )。またソラフェニブ治療を行った進行HCC患者において治療効果予測および予後予測マーカーとしてVWFとADAMTS13が有用であることを明らかとした(Takaya et al. World J Gastrointest Oncol. 2019)。さらに肝動注化学療法を行った進行HCC患者において治療効果予測マーカーとしてVWFとADAMTS13が有用であることを明らかとした(Takaya et al. World J Gastroenterol. 2020)。さらなる研究を進めるためにHCCの治療法であり肝動脈塞栓術とラジオ波焼灼療法の肝機能の変化を検討した(Takaya et al. J Clin Med. 2021, Takaya et al. J Clin Med. 2022)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
HCCに対する新規バイオマーカーの開発は順調であり、診断マーカーや薬物療法効果予測マーカーとしてVWFとADAMTS13が有用であることが明らかとなっており、十分な研究成果を上げていると考えている。動物実験は時間的・技術的な面で計画実行に難航している。バイオマーカーの開発は当初予定以上に進んでいるため全体としてはおおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、HCCに対する新規バイオマーカーの開発を行っていく。これまではHCCの薬物療法の効果などのバイオマーカーの開発を行っていたが、薬物療法以外の治療法に対する効果などのバイオマーカーの開発も並行して行っていく。そして動物実験にて副作用の少ないHCC新規治療法の開発を継続する。
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Research Products
(4 results)