2020 Fiscal Year Research-status Report
糖鎖修飾を標的とした転移制御とナノキャリアを用いた大腸癌の新規薬物治療の開発
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19K17469
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
吉田 真誠 札幌医科大学, 医学部, 助教 (70561025)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | フコース結合リポソーム / 大腸癌 / EMT / siRNA FUT3/6 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は, EMTを惹起するフコシル化の制御目的にsiRNA FUT3/6および殺細胞性効果の向上目的に5-FU/LV/SN38/L-OHPといった現在大腸癌に用いられている抗癌 剤すべてを内包化したフコース結合リポソームを作製し, 大腸癌に対する新たな分子標的ミサイル療法の開発を計画することを目的としている.令和元年度中に, in vitro研究は目標としていた成果を得ていた. in vivo研究がやや遅れていたが, siRNA FUT3/6内包化F0, F50フコース結合リポソームのEMT抑制効果において, F0とF50において有意差を認め, その抗腫瘍効果においても有意差を認めた. これらは腫瘍径の推移や腫瘍細胞のTUNEL染色やアポトーシスアッセイを用いて検証した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
5-FU/LV/SN38/L-OHP , 5-FU/LV/SN38/L-OHP内包化F0, F50フコース結合リポソームを治療目的に尾静脈注射し,それぞれのモデルマウスの生存期間をKaplan-meier法にて, 各治療法間で生存率の有意差の有無を評価した. しかしながら, 生存率に差がなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
検討したマウスの匹数が少ないことが差がでなかった原因と考え現在, マウスの匹数を増やして再検中である.
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Causes of Carryover |
当初予定したよりも消耗品費(特にメディウム)がかからなかったこと, まだ論文作成費を使用していないことから次年度使用額が生じた. in vivo研究がやや遅れており, 今年度中に目標としていた結果を認めることができなかった. そのため, マウスの匹数を増やして再度検討する必要があるため, マウスの購入や試薬などに使用する予定である.
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