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2023 Fiscal Year Annual Research Report

遺伝子多型と薬物血中濃度をメルクマールとした炎症性腸疾患における薬物療法の最適化

Research Project

Project/Area Number 19K17472
Research InstitutionOsaka Metropolitan University

Principal Investigator

鋳谷 成弘  大阪公立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (10795280)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2024-03-31
Keywordsクローン病 / ウステキヌマブ / 生物学的製剤 / 胎児性Fc受容体
Outline of Annual Research Achievements

本研究では胎児性Fc受容体プロモーター内のVNTR、ウステキヌマブ(UST)投与前の血清サイトカイン/ケモカインを解析しUST血中トラフ濃度・臨床効果・副作用との関連を明らかにすることにより今後USTが治療選択肢となるクローン病症例に対する治療内容について、個別化、最適化出来ることを目標とした。
2017年6月から2020年9月までに当院でUSTを導入した患者から得られた血液サンプルから抽出したDNAにVNTR3/3、VNTR2/3の多型が存在することを確認した。その確認されたサンプルをコントロールとしてPCR法によるVNTR多型の確認を行った。VNTR3/3が63例、VNTR2/3が5例検出された。その2群間でUST投与8週目の血清から測定されたUSTトラフ値を比較したが2群間で明らかな有意差は認めなかった。VNTR2/3が5例と症例数が少ないことが原因と考えられる。
次に59名の患者を対象にUST導入開始前に採取した血清を用いマルチプレックス・アッセイにてサイトカイン及びケモカイン濃度を網羅的に測定し、臨床的背景と併せて統計学的に短期及び長期投与に関連する因子を解析した。結果はUST導入8週後に38.2%の患者で臨床効果を認めたが短期治療効果の予測となり得る因子は認めなかった。USTの長期維持投与に関しては1年後に77.6%、2年後に58.9%が継続投与された。生物学的製剤使用歴の有無と、導入前のmonocyte chemoattractant protein (MCP)-1が統計学的有意に長期維持投与との関連を認めた。またカプランマイヤー曲線による継続維持投与率の検討では生物学的製剤の使用歴がなくMCP-1低値である群は140週までの観察期間の継続維持投与率が100%であった。この結果はUST導入前の血清MCP-1濃度はUST長期投与の予測因子となり得ると考えられた。

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Published: 2024-12-25  

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