2021 Fiscal Year Annual Research Report
自己免疫性膵炎の発症病態や制御機構に関わるIL-35の働き
Project/Area Number |
19K17476
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
田中 敏宏 関西医科大学, 医学部, 研究医員 (70548700)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 自己免疫製膵炎 / 制御性T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
自己免疫性膵炎患者の血漿・慢性膵炎患者血漿・健常者の血漿を用いて、サイトカインの網羅解析を行い、IL-35、IL-29が自己免疫性膵炎患者において、優位に 上昇していることを確認している。以前に当研究室にてCD4リンパ球内のnaive制御性T細胞の減少と、effector制御性T細胞の増加を報告している。またこれまで の報告にて、IL-35は制御性T細胞から出される報告もある。再度患者血球にてeffector制御性T細胞が優位に増加していることを確認し、自己免疫性膵炎の制御 に制御性T細胞の増減とそこからのIL-35発言が関与しているのではないかと考えた。末梢血にてIL-35の関与が示唆された為、自己免疫性膵炎患者の膵組織においても発現の増加があるのかを確認するために、IL-35のサブユニットである IL-12p35とEBi3の免疫染色及び二重染色を行い、慢性膵炎患者組織に対して影響を与えているのかを検討した。慢性膵炎患者組織と比較して優位にIL-35サブユニットの二重染色陽性細胞数が多い結果であった。又膵組織内における制御性T細胞のマーカーであるFoxp3陽性細胞とIL-35陽性細胞との三重染色における陽性細胞も確認している。末梢血中のeffector制御性T細胞の増加と、自己免疫性膵炎病変自体においてと両方で、IL-35の関与が確認された。今後effector制御性T細胞の増加とIL-35の発現量等が関与するのかを検討するため、制御性T細胞の分画を採取して、その分画間でのIL-35に関わる遺伝子発言の差異の解析を行う方針としていた。免疫染色の結果、IL-35サブユニットの二重染色も良好であり、自己免疫性膵炎患者組織と慢性膵炎組織との比較においても、有意な差が確認できた。
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