2019 Fiscal Year Research-status Report
Artificial intelligence assisted endoscopy system targeting on automated detection
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19K17504
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
三澤 将史 昭和大学, 医学部, 講師 (90459206)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 人工知能 / 大腸内視鏡 / 大腸ポリープ / 大腸癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
ディープラーニングに基づく大腸病変の検出支援ソフトウェアの開発を進めており、おおむね順調に進捗している。2019年度には当施設で撮影された大腸内視鏡検査動画から約9000病変、約60000枚の学習画像を収集した。これら、すべての内視鏡画像に対して病変位置を矩形でアノテーション(病変位置を教師データとして教示すること)を実施した。これらの画像に基づき、機械学習を実施してソフトウェアを構築した。採用したアルゴリズムはYoloV3と呼ばれる、一般物体認識の分野で提案されているディープラーニングアルゴリズムである。一般物体認識のアルゴリズムを大腸内視鏡検査検査に応用するため、一般物体画像をあらかじめ学習した学習モデルをもとに転移学習を実施した。 当施設で撮影した300病変の画像を対象にした非臨床の性能評価を実施した。これらの画像について、病変の有無に関する情報をすべての画像に対してアノテーションしている。その結果として感度98%、特異度94%の精度で病変検出が可能となったことを確認した。なお病変の形態ごとの精度を見ると、隆起型では99%の病変が検出可能であったが、平坦型病変では97%と若干精度が低いことが分かった。本内容については論文化作業を進めており、2020年度4月中に消化器内視鏡分野のトップジャーナルであるGastrointestinal Endoscopyに投稿を読手押しており、2020年度内での採択を見込む。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度に予定した機械学習は終了し、その成果を論文として投稿予定である。2020年度にはスクリーニング患者を対象とした前向きの臨床評価を予定している。しかしながら、新型肺炎の影響によりスクリーニング患者の大腸内視鏡検査予定が延長されており、患者リクルートが順調に進まない可能性がある。その場合には研究機関を延長することも考慮する。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年に実施した非臨床試験では、平坦陥凹型病変に対しては感度が若干低いことが分かった。そのため、今後さらに学習画像を増加し機械学習を予定している。具体的には大腸内視鏡の検査動画より切り出しした静止画をアノテーションし、合計10万枚をめどに学習画像を増加させ機械学習を進める。2020年4月現在ですでにアノテーションを開始しており、第1四半期での追加学習を予定する。 2020年度には前向きのパイロット研究を実施予定であり、2020年1月には当院でのIRB承認を得ている。しかしながら、新型肺炎の影響により患者リクルートが順調に進捗しない可能性がある。この場合には、研究期限を延長し、研究を継続することも視野に入れる。
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Causes of Carryover |
2019年度に購入を予定していた物品(高精度のコンピューター)に関しては、別研究で使用しているものを流用することができたため、購入を見送ったためである。また研究補助員の雇用も予定していたが、当初見積もりより順調に作業が進捗したため、これも見送った。 2020年度には前向きの臨床研究を予定しており、データ整理解析用のPC、必要に応じてデータ整理を担当する研究補助員を雇用する方針である。
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