2020 Fiscal Year Annual Research Report
Identifying risk factors for the post replacement-related complications following aortic valve replacement in patients with severe aortic valve stenosis with 4D-MRI blood flow dynamics imaging.
Project/Area Number |
19K17510
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
神谷 究 北海道大学, 大学病院, 助教 (60797108)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 大動脈弁狭窄症 / 経カテーテル的大動脈弁留置術 / 心不全 / 磁気共鳴画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
重症大動脈弁狭窄症(AS)に対して経皮的大動脈弁留置術(TAVI)が施行された連続32例を解析対象とした。また、対照群12例を設定のうえ、AS群と対照群で4D flow MRIで得られた血流動態パラメータを比較検討した。上行大動脈(AAo)における血流パターンに関しては、うず流、らせん流、偏心性を半定量的に評価した。またAAo全体および局所の壁応力(WSS)と、AAo内およびLV内のエネルギー損失(EL)を計測した。 血流の偏心性は、対照群と比較してAS群のTAVI前後で有意に大きかった。らせん流の程度は、対照群と比較してTAVI前は有意に大きかったが、TAVI後では有意差が消失した。うず流の程度は、TAVI前後とも対照群との間に有意差を認めなかった。TAVI前と比較し、TAVI後はらせん流が有意に減少した一方、うず流と偏心性はTAVI前後で有意な変化を認めなかった。AAoのWSSは、対照群と比較してTAVI前後で有意に高かったが、TAVI後はいずれも有意に低下した。AAoにおける収縮期ELは、TAVI前では対照群と比較して有意に高かったが、TAVI後では対照群との間に有意な差を認めなかった。TAVI後、AAoにおける収縮期ELは有意に低下した。さらに、TAVI後では、AAoにおける収縮期ELと有効弁口面積指数(effective orifice area index; EOAI)との間に有意な負の相関が認められた(r = -0.38、P = 0.034)。 重症AS患者に対するTAVI施行後、AAoのらせん流、WSS、収縮期ELが有意に減少した。また、TAVI後のAAoにおける収縮期ELとEOAI間に有意な負の相関を認めた。重症AS患者において、4D flow MRIはTAVI前後における血流動態の可視化および客観的定量評価に有用であることが示唆された。
|
Research Products
(5 results)
-
-
-
[Presentation] 三次元シネ位相コントラスト磁気共鳴画像による経カテーテル的大動脈弁置換術前後における血流動態の検討2021
Author(s)
小森山 弘和, 神谷 究, 永井 利幸, 常田 慧徳, 佐藤 友哉, 竹中 秀, 水口 賢史, 多田 篤司, 小林 雄太, 佐藤 琢真, 小西 崇夫, 岩野 弘幸, 新宮 康栄, 若狭 哲, 安斉 俊久
Organizer
第51回 日本心血管インターベンション治療学会 北海道地方会
-
[Presentation] 三次元シネ位相コントラスト磁気共鳴画像による経カテーテル的大動脈弁置換術前後における血流動態の検討2021
Author(s)
小森山 弘和, 神谷 究, 永井 利幸, 常田 慧徳, 佐藤 友哉, 竹中 秀, 水口 賢史, 多田 篤司, 小林 雄太, 佐藤 琢真, 小西 崇夫, 岩野 弘幸, 新宮 康栄, 若狭 哲, 安斉 俊久
Organizer
第29回日本心血管インターベンション治療学会; CVIT 2020 学術集会
-
[Presentation] VISUALIZATION OF PERIPROCEDUAL BLOOD FLOW DYNAMICS WITH FOUR‐DIMENSIONAL FLOW MAGNETIC RESONANCE IMAGING IN PATIENTS WITH SEVERE AORTIC STENOSIS UNDERGOING TRANSCATHETER AORTIC VALVE REPLACEMENT2020
Author(s)
Hirokazu Komoriyama, Kiwamu Kamiya, Toshiyuki Nagai, Noriko Oyama-Manabe, Satonori Tsuneta, Yuta Kobayashi, Yoshiya Kato, Kazunori Omote, Takao Konishi, Takuma Sato, Shingo Tsujinaga, Hiroyuki Iwano, Yasushige Shingu, Satoru Wakasa, Toshihisa Anzai
Organizer
The 69th American College of Cardiology Annual Scientific Session. MAR. 2020. Chicago, USA.
Int'l Joint Research