2022 Fiscal Year Annual Research Report
尿酸塩結晶による冠動脈の局所炎症を標的とした先進的診断・治療法開発
Project/Area Number |
19K17511
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西宮 健介 東北大学, 大学病院, 助教 (10734238)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 尿酸 / 尿酸塩結晶 / 偏光 / 炎症 / 好中球 / 光干渉断層装置 / NETs / インターロイキン |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度にブタモデルの開発に着手したが、冠動脈壁への尿酸塩結晶注入後飼育できる状態には至らず、慢性期実験に適したモデルではないと結論した。尿酸塩結晶と並びコレステロール結晶もまた複屈折特性を持つ結晶であり炎症のメディエーターとなることに注目し、今年度は、動物種をウサギに変更しコレステロール食負荷とバルーン傷害を併用し、総腸骨動脈の血管壁にコレステロール結晶を誘導するモデル作製を行った。1ヶ月モデル(N=3)、3か月モデル(N=6)を作成し、動脈硬化巣の進展に合わせて偏光顕微鏡で観察される複屈折性コレステロール結晶の面積が増大することを見出した。昨年度来、ヒト血栓内における結晶と好中球細胞外トラップ(NETs)の関りを調べ、NETs高発現が心筋梗塞患者のPCI後の血流遅延に関与していることを見出し、2023年3月に開催された日本循環器学会総会で学会発表を行った。症例数を増やして検討を進めた結果を、2023年8月の欧州心臓病学会総会で発表予定である(YIA受賞予定)。これに続いて、先述のウサギモデルにおける循環血中の好中球におけるNETs誘導性評価手法(In vitro)を確立し、結晶誘導によりNETs誘導性が高まることを確認した。最終年度となったが、当初は米国ハーバード大学と連携しPS-microOCTを開発し動物モデルに応用する計画であったものの、COVID-19の影響でこれを断念せざるを得なかった。
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