2020 Fiscal Year Research-status Report
数値流体力学血流解析による早期ステント被覆と新生動脈硬化の機序解明と治療最適化
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19K17527
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
宮崎 要介 山口大学, 医学部附属病院, 診療助教(4日/週) (70771781)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Quantitative flow ratio / Fractional flow reserve / EDC |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究においては、Quantitative Flow Ratio(QFR)を用いてcoronary physiologyを評価する予定である。QFRは5フレンチ以上の冠動脈造影カテーテルを用いた冠動脈造影画像を用いて解析を行うことが推奨されているが、実臨床では4フレンチカテーテルを用いた冠動脈造影が広く行われている。しかしながら、4フレンチカテーテルを用いた冠動脈造影画像で解析したQFRの診断精度には十分なデータがないため、4フレンチカテーテルを用いたQFRの診断精度を評価する必要があった。4フレンチカテーテルによる冠動脈造影画像から計測したQFRとゴールドスタンダーである冠血流予備比(Fractional flow reserve: FFR)FFRを比較する検討を行った。49例の検討から、4フレンチカテーテルで求めたQFRのAccuracy 83.7%, Sensitivity 84%, Specificityは83.3%であった。Mean differenceは0.017, Standard deviationは0.071であった。この診断精度は、これまでに発表された通常の方法でのQFR(5フレンチ以上のカテーテルを用いたQFR)と同等であった。本研究では前向きに多施設から患者情報、手技記録、臨床経過を登録することが必要である。そのため、多施設から必要な情報を登録するためのEDCシステムを構築した。インターネットでアクセスするEDCシステムであり、多施設からの登録が可能である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前向き研究でありIRBからの承認に時間を要している。またコロナ禍においてコミュニケーションに時間を要する場面がある。
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Strategy for Future Research Activity |
ステント留置後のCoronary physiologyについて、FFR, QFRに加え数値流体力学分析含め検討を行うことで冠動脈ステントの違いを理解し、抗血小板2剤併用療法への影響を検討していく。最近は冠血流予備比測定時に冠動脈予備能と微小血管抵抗を同時に測定することができるようになった。これらの指標を同時に評価することでステント留置後のcoronary physiologyの理解を深めることができる可能性がある。IRBの承認が取れ次第、患者登録が可能な状態となっている。
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Causes of Carryover |
未使用額については予定通り使用ができたのでほとんど生じなかった。また次年度の消耗品と合わせて使用する。
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