2021 Fiscal Year Research-status Report
数値流体力学血流解析による早期ステント被覆と新生動脈硬化の機序解明と治療最適化
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19K17527
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
宮崎 要介 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (70771781)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 冠動脈分岐型 / 3次元光干渉断層法 / 冠動脈瘤 |
Outline of Annual Research Achievements |
冠動脈血流解析にあたり、CTによる冠動脈分岐部解析(80分岐部)を行った。左主幹部の分岐部46例、左前下行枝と対角枝の分岐部25例、左回旋枝の分岐部4例、右冠動脈分岐部は5例であった。まず冠動脈分岐部の3つの角度、すなわちproximal main vesselとdistal main vesselで形成されるmain bifurcation angle (Main BA)、proximal main vesselとside branchで形成されるdistal bifurcation angle (Proximal BA)、distal main vesselとside branchで形成されるdistal bifurcation angle (Distal BA)を測定した。それぞれの測定値の中央値はMain BAは142.9度、Proximal BAは132.8度、Distal BAは62.4度であった。左主幹部ではMain BA 138.3度, proximal BA 125.7度、distal BA 67.0度、左前下行枝と対角枝の分岐角はMain BA 150.9 度, proximal BA 135.2度、distal BA 54.7度であった。左主幹部ではMain BAが小さく、Proximal BAが小さい結果であった。これらの分岐部が光干渉断層法でどの様に観察されるかを評価した。3次元光干渉断層法では分岐部を平行型と垂直型に分類できる。この方法では左主幹部の60%、左前下行枝の37%が垂直型の分岐型であった。この垂直型を予測する角度をROC曲線を用いて検討したところDistal BAがAUC 0.910と最も精度よく予測することができ、そのカットオフ値は60.3度であった。 冠動脈瘤による急性心筋梗塞患者の冠動脈血流解析を行い、冠動脈血流解析の特徴の解析を行った。現在のところ、Wall shear stressが0.2Pa以下の領域が冠動脈瘤内に観察されることが多いことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前向きの観察研究の研究計画書を作成しIRBへの申請を行っている。前向きの観察研究ではあるが、光干渉断層法施行を行うプロトコールとなる慎重な研究計画書作成が求められている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画プロトコールの作成を進め症例登録を開始する。EDCは作成されており、症例登録はすぐに開始できる状態となっている。
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Causes of Carryover |
本年度に参加する予定であったEuroPCRがCOVID19により参加できなかったことから旅費参加費について未使用額が生じた。この未使用額は学会発表の旅費、論文作成における英文チェックなどに使用予定である。
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