2021 Fiscal Year Research-status Report
Artificial intelligence-based analysis of chest X-ray to predict hemodynamic parameters
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19K17559
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
鳥羽 修平 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (20806111)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 人工知能 / 胸部レントゲン写真 / 基盤モデル / 転移学習 / 血行動態 |
Outline of Annual Research Achievements |
胸部レントゲン写真からどのような血行動態指標が予測可能かを明らかにするため、胸部X線写真から非侵襲的に右心カテーテル検査の複数の測定値を予測する人工知能(深層学習モデル)を開発し、胸部X線写真からどのような血行動態指標が予測できるか検討した。右心カテーテル検査を施行された成人約900名を対象とし、胸部レントゲン写真から様々な血行動態指標を予測する人工知能モデルを開発し、その予測精度を検討した。胸部レントゲン写真から予測できる血行動態指標に有意な傾向がみられた(平均肺動脈楔入圧、平均肺動脈圧、平均右房圧、右室収縮期圧については、人工知能による予測値は実測値と中等度の相関(相関係数 0.49~0.63)を示した一方、流量や抵抗を示す心係数と肺血管抵抗は予測値と実測値に相関を認めなかった)。本成果については2022年度中に報告、発表する予定である。 また胸部レントゲン写真からの血行動態指標予測精度の向上のため、複数の胸部レントゲン写真の公開大規模データベースを事前に学習した基盤モデルの開発を開始した。小児における肺炎の診断において、胸部レントゲン写真を事前に学習したモデルは、ImageNetを事前に学習したモデルに比べて短時間で学習を行うことができ、精度も向上することが示された。詳細は2022年度中に報告、発表する予定である。 このほか、胸部レントゲン写真を用いた先天性心疾患の診断や、血行動態評価に関する研究を継続している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目標として掲げた2点(人工知能による胸部レントゲン写真からのQp/Qs予測精度の向上、他の血行動態指標への応用)について、いずれも一定の結果を出すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
学会への発表、ディスカッションを通じて、胸部レントゲン写真から血行動態指標を予測するより良い人工知能モデルの開発を推進する。2021年度に開発した胸部レントゲン写真解析の基盤モデルを、Qp/Qs予測モデルに応用し、Qp/Qsの予測精度向上を試み、臨床応用に向けての課題を明らかにする。他の血行動態指標の予測モデルについても予測根拠の可視化を進め、さらに具体的に臨床応用の可否や課題を検討する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため、学会出張費などが予想よりも低額となったため。次年度以降の学会発表などに活用する。
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Research Products
(5 results)