2019 Fiscal Year Research-status Report
Impact of systemic hemodynamics alteration on resting coronary physiological index
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19K17577
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
塩野 泰紹 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (00584872)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 冠内圧 / 冠血流 / 心拍数 / 血圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
安定冠動脈疾患の動物モデルの実験系を確立を行なった後にデータを収集中である。 まず実験モデルの確立は、冠動脈狭窄モデルは当初はオクルーダーを用いて冠動脈外部からの圧迫による作成を予定していたが、この方法では狭窄度が定まらず安定したデータが取得できないことが判明しために、冠動脈内に小径(1-2mm)のバルーンを挿入して冠動脈内で拡張させることにより安定した冠動脈狭窄モデルの作成に成功した。血行動態、特に心拍数の変化には一時ペーシングカテーテルを用いて右心房を刺激し、可能な限り生理的状況に近い状態で心拍数のみ変化させることができることを確認した。冠内圧、冠血流速度の測定には通常の心臓カテーテルで用いるガイディングカテーテルを冠動脈入口に挿入し、圧力センサーとドプラーセンサーが装備されているデュアルセンサーガイドワイヤーを冠動脈に挿入し冠内圧と冠血流速度が同時測定できることを確認した。この実験モデルにて安静時の冠内圧指標(instantaneous wave free ratio: iFR)、安静時冠血流速度を心拍数を漸増させて異なる心拍数において複数回取得できることを確認。また同様に薬物負荷による心筋充血時の冠内圧指標(Fractional Flow Reserve: FFR)、薬物負荷時の冠血流速度を異なる心拍数において計測できることを確認。薬物負荷にはアデノシンを用いたが、ヒトと異なる反応を示す可能性があったため少量より投与、漸増し冠内圧と冠血流速度が最大となるところで適正投与量を設定した。 これらの実験モデルにて本年度に予定していた数の実験を実施しデータを取得した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定した計画通りに実験が遂行できている。
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Strategy for Future Research Activity |
予定していた残りの実験を遂行してデータを蓄積取得予定である。 予定していたデータを取得できた段階でデータを解析する。 解析結果から得られたデータを参照し、予想外の結果が得られた場合や新たな知見が得られ必要性が生じた場合に追加実験を実施する予定。 データ解析の後に血行動態変化の影響を補正するソフトウェアを開発予定。
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Causes of Carryover |
実験必要物品の購入費を予定よりも抑えることができたため、次年度使用額が生じた。 実験器具の購入及びその解析機器の購入費に使用する予定である。
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