2020 Fiscal Year Research-status Report
光干渉断層法を用いた新しいヒス束ペーシングデリバリーカテーテルの開発
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19K17582
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
石橋 耕平 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (70508001)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ヒス束ペーシング / 光干渉断層法 / カテーテル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、光干渉断層法(optical coherence tomography: OCT)が使用可能なサイドホール付きヒス束ペーシングデリバリーカテーテルを開発し、ex vivo, in vivoモデルを用い、組織性状をリアルタイムに評価して三尖弁の影響が少ないヒス束心筋内に留置することが可能か、仮説を実証することである。透視装置のみで行う従来の手術法に、生体内情報をリアルタイムに可視化するシステムを追加するという新たなコンセプトにより、今後のヒス束ペーシング手術の安全性及び確実性に大いに貢献することが期待される。ヒス束ペーシングの問題点を解決すべく左脚ペーシングなどの新しいペーシング法が世界中で報告され、当院でも、本年度は前年度に続き右室基部中隔ペーシングなど臨床的に対応すると共に報告することに注力した。しかし、新たなペーシング法は確立されたものではなく、ヒス束ペーシングは依然重要なペーシング法であり、本年度の取り組みが今後の本研究につながると思われる。また、ヒス束ペーシングが左脚ブロックを改善することにより、心室同期不全を改善される効果を有するとの報告がなされ、臨床的に対応することに注力した。また、カテーテルのサイドからOCTにより心筋組織及びカテーテル自体を安定して描出できるかを検証するために、ex vivo心臓実験モデルを含む実験の体制に関しては、既存のカテーテル及びOCTなど準備し整え、OCTが使用可能となるサイドホール付きデリバリーカテーテルの開発を予定しているが、本年度は当院で施行した30例の患者の3DCTを用いてカテーテルの形状などを検討した。最終的に開発したデリバリーカテーテルを用いたヒス束ペーシングの手術法を確立することを予定していることから、in vivo実験モデルを用いた実験系の体制を整え次年度以降の研究遂行につながるよう対応中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新しいペーシング法やヒス束ペーシングの新たな効能に臨床的に注力し報告し、カテーテル開発に関する形状の検討やin vivo実験系など次年度以降の研究遂行の段取りを進行しており、本年度に予定していたex vivo心臓実験モデルを含む実験の体制を整える対応中であるが、時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
ex vivo心臓実験モデルを含む実験の体制が整い次第施行し、カテーテル開発も同時並行で遂行していく予定である。
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Causes of Carryover |
ex vivo実験系、カテーテル開発、in vivo実験系の遂行のため次年度使用を予定させていただいております。
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