2019 Fiscal Year Research-status Report
EGFR遺伝子変異陽性肺癌に対する免疫療法抵抗性の機序解明と克服法の開発
Project/Area Number |
19K17624
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮内 栄作 東北大学, 大学病院, 助教 (00732562)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 非小細胞肺癌 / EGFR遺伝子変異 / 免疫療法 / マイクロバイオーム |
Outline of Annual Research Achievements |
東北大学病院で非小細胞肺癌と診断され、EGFR遺伝子変異検査を実施され、免疫療法を予定している患者20名を対象に、本研究に関する文書同意を取得した。患者の臨床情報の収集と保管に加え、同意を得た患者からテクノスルガ・ラボ社の採便キットを用いて糞便サンプルを収集し、-80℃で一時保存した。 まず、日本人肺癌患者における腸内マイクロバイオームの経時的安定性を評価するために、10名の患者から3検体ずつ、糞便検体を採取し、再現性のあるマイクロバイオームが得られるかどうか評価を行った。複数回採取された糞便検体をビーズ破砕法によりDNAを抽出し、抽出した細菌叢DNAを用いて構成細菌種の16S遺伝子の可変領域を共通PCRプライマーで一括増幅した。その後、その16Sアンプリコンの配列データをillumina社のMiSeqを用いて取得し、現在、菌種の特定や菌種組成の解析を行っている。今後、得られた解析結果から複数回の同一患者のマイクロバイオーム評価により再現性が得られるデータであるか検証する予定である。 また、同一肺癌患者における腸内細菌叢と口腔細菌叢に相関がみられるのか、口腔細菌叢についても同様に検体を収集し、解析を実施する予定であったが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、歯科診療の制限がかかってしまったため、本解析については一旦見送る方針とした。今後、解析した菌種の特定や菌種組成結果をもとに、EGFR遺伝子変異陽性肺癌における免疫療法治療抵抗性とマイクロバイオームに関連性があるのか評価する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、臨床検体の収集および解析が一時中断となっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの感染拡大の収束を待って、臨床検体の収集および解析を再開する予定。口腔細菌叢の解析については、今後の状況をみながら中止も検討している。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、研究が一時中止となってしまったため
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