2023 Fiscal Year Research-status Report
共培養モデルにおける肺線維症の病態解明とプラズマローゲンによる治療可能性の検討
Project/Area Number |
19K17644
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
中村 祐介 獨協医科大学, 医学部, 助教 (40743076)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 間質性肺炎 / 血管網 / 線維化 / ピルフェニドン / TGF-β |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の概要:特発性肺線維症(IPF)の病態形成において血管網の異常が病態形成を担っていると考えられ、それを阻害することが新規治療法のターゲットとなり得る。プラズマローゲンはその候補薬になる可能性があり、共培養モデルにおけるプラズマローゲン投与の影響を評価し、新規治療薬としての可能性を検討する ことが本研究の目的である。 これまでプラズマローゲンの投与における共培養中の変化を評価するための条件検討を実施したが、同モデルでは現時点で明らかな有益性が見出されなかった。動物レベルでも 検討したが、プラズマローゲン投与に伴い線維化の改善は認められなかった。
2023年度実績概要:前年度までは炎症生サイトカインによって、血管網形成は濃度依存的に変化することを明らかにできており、その変化の推定されるメカニズムを明らかにでき、特定の阻害薬や既存の治療薬であるピルフェニドンにて減弱することを明らかにした。今年度は前年度の概要に記載した通り、これまで得られた科学的知見を論文化した。詳細は業績に記載した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染症における臨床業務の増加があり、当初計画していたエフォートを得ることが難しくなったため。 これまでコロナ対応に関して幅広い診療科での対応が可能となったため予定していたエフォートが得られる見込みであると記載したが、慢性的な流行に伴い呼吸器内科の業務負担が増加した。
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Strategy for Future Research Activity |
概ね本研究課題で検討することは終了し、これまでの研究で得られた知見をまとめる。今年度は原著論文を1報作成したが、次年度は総説を作成し最終年度として研究結果をまとめる。
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Causes of Carryover |
前年度は臨床業務増加に伴い、当初計画していた研究配分へのエフォートが低下したため、予定した研究ができないこともあり次年度使用額が生じた。現在論文執筆中であり、研究費は文献作成費用に充てる。
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