2019 Fiscal Year Research-status Report
血小板による2型自然リンパ球依存的好酸球性気道炎症の制御メカニズムの解析
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19K17692
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Research Institution | National Center for Child Health and Development |
Principal Investigator |
折茂 圭介 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 免疫アレルギー・感染研究部, リサーチアソシエイト (50794369)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 2型自然リンパ球 / 喘息 / ILC2 / 血小板 |
Outline of Annual Research Achievements |
事前の予備検討として、フローサイトメトリーによって、マウス肺において一部の2型自然リンパ球(ILC2)が血小板の表面マーカーを発現していることを確認していた。そのため、免疫染色を用いて、マウス肺においてのILCと血小板との関係性について評価した。その結果、マウス肺において血小板にILCが付着していることが確認できた。また健常人末梢血中においても血小板の表面マーカーを発現するILC2が存在することを、フローサイトメトリーを用いて確認した。これらの結果から、ヒト、マウスの生体内において血小板がILC2に付着していることが強く示唆された。 血小板によるILC2を介した気道の好酸球性炎症への作用メカニズムの詳細をさらに追求するため、血小板が付着したILC2の表現形を評価した。マウス肺から血小板の表面マーカーが陽性/陰性のILC2を、cell sorterを用いて単離し、培養した上でサイトカイン産生能をマルチプレックスアッセイを用いて検討した。IL-2とIL-33を用いてILC2を活性化させ、培養上清を用いて測定したところ、血小板の表面マーカー陽性であったILC2の方が2型サイトカイン(IL-5, IL-13)とGM-CSFの産生能が高い結果であった。この結果から、血小板が付着したILC2は付着していないILC2に比べてより活性化していることが示唆された。今後、当初の計画に加え、血小板によるILC2の活性化メカニズムについてさらに研究を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで実験計画の通り実験が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も当初の実験計画の通り研究を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス蔓延に伴い、年度末の発注が止まってしまったことが原因である。実験計画に則り次年度の研究を進める計画は変わっていない。
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Research Products
(1 results)