2019 Fiscal Year Research-status Report
A comprehensive X chromosome inactivation analysis for female patients with X-linked Alport syndrome
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19K17710
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山村 智彦 神戸大学, 医学研究科, 助教 (30770242)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | X染色体不活化解析 / レーザーキャプチャーマイクロダイセクション / アルポート症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、すでに保有するX染色体連鎖型アルポート症候群女性患者の血液から抽出したゲノムDNAを用いてX染色体不活化解析を施行した。先行研究から日本人女性患者の末期腎不全到達年齢中央値である65歳よりも早い段階で末期腎不全に至った症例を13例抽出し解析を行った結果、明らかなX染色体不活化の偏りを認めた症例は1例のみであった。結果として、少なくとも血液のX染色体不活化が疾患重症度と関与する可能性は極めて低いと判断された。 次に、腎生検により得られた切片から抽出したDNAおよびRNAにおける不活化解析を行う準備として、自施設にて過去に腎生検を行い保存されている検体(パラフィン切片)を用いて薄切切片からのDNAおよびRNA抽出量の確認を施行した。レーザーキャプチャーマイクロダイセクション(LMD)による糸球体の単離を行わない状態で10um厚の切片全体(1×15mm程度)からのRNAおよびDNAの抽出量はそれぞれ200ng/切片および100ng/切片と解析に耐えうる量であることが判明した。一方で、パラフィン切片中の糸球体の面積比率からはLMDを行うと解析に十分な量のDNAおよびRNAが回収できない可能性が考えられた。そこでパラフィン切片ではなく凍結切片を用いてRNAの抽出を行ったところ、単位面積あたり約6倍のRNAが回収できることを確認した。 今後はまず切片全体から抽出したDNAおよびRNAで不活化解析を行い、解析系ができることを確認した上で、LMDを用いて糸球体のみを単離し不活化解析を行う予定としている。また、平行して免疫染色による不活化解析も施行予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の想定と比較し、パラフィン切片から回収できるDNAおよびRNA量が少ないことが研究開始後に明らかとなり、凍結切片からの抽出に切り替える必要があったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はまず切片全体から抽出したDNAおよびRNAで不活化解析を行い、解析系ができることを確認した上で、LMDを用いて糸球体のみを単離し不活化解析を行う予定としている。また、平行して免疫染色による不活化解析も施行予定である。 仮に凍結切片にてLMDを行い単離した糸球体より抽出したRNA量、DNA量が当研究室で予定しているX染色体不活化解析法に不十分である場合には、まず切片全体から抽出したRNAおよびDNAにて解析を行い、疾患重症度との相関を検討する方針とする。この場合、腎生検の保存検体が凍結切片よりもパラフィン切片の方が残検体量が多いことに鑑み、パラフィン切片での検討に再度移行する予定である。 また、今後できるだけ早い段階でパラフィン切片によるⅣ型コラーゲンα5鎖免疫染色法を行い、手技の確立を行う。
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