2022 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病性腎臓病の病態基盤におけるユビキチンリガーゼKLHL3の役割の解明
Project/Area Number |
19K17719
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
石澤 健一 帝京大学, 医学部, 講師 (10772684)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | KLHL3 / リン酸化 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病性腎臓病は末期腎不全の主要な原疾患だが、有効な治療法は確立されていない。本研究では、アンジオテンシンIIの新規エフェクターとして同定されたユビキチンリガーゼ構成分子Kelch-like 3(KLHL3)による機能異常に焦点をあて、糖尿病性腎臓病における役割を検討した。低カリウム食でKLHL3のリン酸化が増加することは過去に検討している。 糖尿病モデルマウス(db/db)でKLHL3のリン酸化増加を認めたが、db/dbに低カリウム食を投与することで、劇的なKLHL3リン酸化の増加を認めた。 また、免疫細胞のKLHL3を検討する過程で、マウス血中単核球分画にKLHL3を認めた。 次に、ヒトにおけるリン酸化KLHL3の存在を検討した。ヒト腎生検検体ならびに尿exosome分画 (uEV)を用い、リン酸化KLHL3を評価した。uEV分画は超遠心法で単離し、exosomeマーカであるalixで確認した。本研究は帝京大学倫理委員会の承認を得て行った(帝倫17-149;19-119)。 ヒトuEVを用いた検討では、Western blotでリン酸化KLHL3に合致するシグナルが検出され、腎組織の免疫染色で遠位尿細管を中心にリン酸化KLHL3の局在が確認された。これらの結果から、ヒト腎臓とuEVにおいてもKLHL3のリン酸化を認めることが示された。
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Research Products
(2 results)