2019 Fiscal Year Annual Research Report
アレルゲン特異的IgG4の経皮的感作、脱感作における機能解析
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19K17768
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
桃原 真理子 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (50835741)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アレルゲン / IgG4 / 経皮感作 |
Outline of Annual Research Achievements |
名古屋大学附属病院に採血、アンケート調査のための倫理申請を行い、2019年8月5日に前向き研究の許可を得た。アトピー性皮膚炎、先天性角化症患者さん、健常人へのアンケートおよび採血のご協力を得て、現在約70名ほどのデータと検体収集を行った。各アレルゲン(ヤケヒョウダニ、スギ、アスペルギルス、カンジタ、イヌ皮膚、黄色ブドウ球菌、マラセチア、アルテルナリア、卵白OVA)に対し、抗原を固相化したELISA法を用いて各患者およびコンロトール群の血清中のIgG4とIgE間の反応性を検体群ごとに比較した。 現時点までの検討では、各検体のIgG4とIgEの反応性の傾向(IgG4、IgEが抗吸着される頻度とパターン)が、各群で抗原ごとに大きく異なり、アレルゲンごとの感作、脱感作の経路や形式、あるいはIgG4の持つ役割が異なる可能性が強く示唆された。 また、骨髄移植後のサンプルでは、寛解長期生存後もアレルギーの臨床症状を認めるものの、血清学的には全く反応を示していなかった例があり、別途検討を行う予定である。 本研究は患者検体100と健常人検体30以上を予定しており、今後も引き続き検体の収集を平行して行っていく予定である。また、アレルゲン毎に異なる反応性が見られたため、その傾向をさらに検討するためにアレルゲンの種類を拡大、改良し、ELISAの方法を画一していく予定となっている。当実験ではIgEの反応性がやや弱い傾向にあり、今後改良の必要があると考えている。また、はっきりとした反応が見られた検体に対し、肥満細胞や形質細胞を用いた血球レベルの実験を追加していく予定である。
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Research Products
(7 results)