2021 Fiscal Year Research-status Report
マダニ中のリケッチア存在有無による行動変貌の調査及びミノサイクリン適正利用の研究
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19K17769
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
近藤 誠 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (40464169)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Rickettisia japonica / Rickettsia species / Tick / PCR |
Outline of Annual Research Achievements |
約320匹のマダニを採取しDNAを抽出してそのマダニ種とマダニ内に存在するリケッチア種をシークエンスを用いて確認した。意外にもマダニ種は地域で大きく異なっており、またリケッチア種の同定も近年きわめて類似した塩基配列の種が多数報告され、その同定は極めて困難であることが判明した。しかしながら、日本紅斑熱の原因であるRickettsia japonicaの検出報告や日本紅斑熱の発生報告が宮川以南では報告がないため、マダニ種とリケッチア種を問わず、鈴鹿、津などの地域で採取したマダニは研究対象として使用できると判断した。 おおむね、マダニに含まれるリケッチア種の存在割合が測定できたため、次のマダニからのリケッチアを消失させる研究に進むことができた。 マダニの行動変容を確認するため、まずは様々な温度や湿度、明暗室でのマダニの行動を記録した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マダニの温度、湿度、明暗における行動を概ね確認した。 この条件にてマダニから様々な濃度にしたミノマイシンを投与することができる。 そしてリケッチアの消失の有無を確認する。
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Strategy for Future Research Activity |
マダニとリケッチア保有率の測定が終わったため、マダニにミノマイシンを投与し、どの程度の濃度を投与すれば消失するか研究する。 また投与後のマダニの行動様式が投与前と比べてどのように変化するか観察する。
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Causes of Carryover |
新たに多数のマダニを採取しミノマイシンを投与する予定である。 投与後のマダニからDNAを抽出する。ゆえにDNA抽出kitが必要である。またPCRに必要なTagポリメラーゼやプライマーなどが必要である。配列確認のためにシークエンスも依頼する。また各実験にあたりtipやtube、アガロースゲルなどの消耗品も必要となる。
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