2020 Fiscal Year Annual Research Report
Generation of novel mouse model for psoriasis focusing on regulatory T cell
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19K17790
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
氏家 韻欣 北海道大学, 大学病院, 医員 (40822705)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 乾癬 / Stat6 / T-bet / イミキモド / サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
当科において転写因子(Stat6, T-bet)ダブルノックアウト(DKO)マウスを作成し、それらにイミキモド(IMQ)を外用し乾癬様皮疹を誘発する実験を行った。乾癬はTh17陽性細胞が病態形成に強く関連しており、このDKOマウスはTh1, Th2いずれも抑制されているため、より強い病態が形成されると予想した。DKOマウスおよび野生型マウスの背部と耳に連日1週間の外用を行った(各N=6)。DKOマウス、野生型マウスとも、背部・耳の両方で著明な紅斑、皮膚の肥厚が生じた。外用前後で耳の厚さを比較したところ、DKOマウスは190±32um、野生型マウスは147±42umの肥厚がみられた。背部の皮膚の変化について紅斑、鱗屑、肥厚をスコアリングし比較したが、DKOマウスと野生型マウス間で背部皮膚変化に有意差はみられなかった。また、対象群としてIMQ非外用DKOマウスも観察したが、皮疹は見られなかった。 外用マウスのCD4+T細胞のサイトカイン産生を全身および局所において解析した。IMQ外用群では、脾臓におけるIL-17陽性CD4+T細胞はDKOマウスが0.78±0.71%, 野生型マウスは0.1±0.1%で有意差はなかったが、耳においてはDKOマウスが31.28±14.19%, 野生型マウスは8.4±2.1%とDKOマウスが高値であった。以上より、DKOマウスでは局所のIL-17産生が亢進していた。コントロールとして設定したIMQ非外用群では、DKOマウスの耳におけるIL-17陽性CD4+T細胞は10.27±1.73%, 野生型マウスでは2.85±2.85%であり、いずれもIMQ外用群に比して局所のIL-17産生は低下していた。 病変部を組織学的に評価したところ、DKOマウス、野生型マウスいずれもIMQ外用により著明な表皮肥厚がみられたが、肥厚は両群で同程度でだった。
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