2022 Fiscal Year Research-status Report
MSC由来細胞外小胞のT細胞急性リンパ芽球性白血病に対する治療応用の基礎的検討
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19K17856
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
藤井 紀恵 藤田医科大学, 医学部, 講師 (50834058)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 間葉系幹細胞 / 細胞外小胞 / T細胞急性リンパ芽球性白血病 / T細胞リンパ芽球性リンパ腫( |
Outline of Annual Research Achievements |
T細胞急性リンパ芽球性白血病(T acute lymphoblastic leukemia: T-ALL)/ T細胞リンパ芽球性リンパ腫(T lymphoblastic lymphoma: T-LBL)において,多剤併用化学療法や同種造血幹細胞移植の治療に反応しない難治例や再発・再燃例では予後は極めて不良であり,T-ALL/T-LBL(以下T-ALL)に対する新規治療法の開発が臨床上の重要課題である. 研究代表者は先行研究において,間葉系幹細胞より分泌される生体粒子「細胞外小胞」が末梢T細胞の機能的分化を制御し,急性移植片対宿主病に対する治療効果を発揮することを世界に先駆けて報告した.この間葉系幹細胞由来細胞外小胞(mesenchymal stem/stromal cell-derived extracellular vesicle: MSC-EV)が持つT細胞抑制効果に着目し,難治性血液疾患であるT-ALLに対して,体外投与したMSC-EVの治療効果を示す可能性を考えた.当初の予想通り,多数株・多系統の細胞株にMSC-EVを添加したところ,T-ALL細胞株で特異的に増殖抑制効果を認め,AML細胞株やB-ALL細胞株では増殖は抑制されなかった.さらにこの増殖抑制効果は, 骨髄MSC由来EV(bone marrow MSC-derived EV: BM-MSC-EV)に比して,胎児付属物由来間葉系幹細胞が分泌するEVで高かった.MSC-EVのT-ALL細胞に効果を示す分子メカニズムを細胞周期や抗アポトーシス分子の発現などをflow cytometry法やimmunoblot法を用いて検討したところ,がん関連遺伝子の抑制によりMSC-EVが増殖性抑制効果を示すことが明らかになった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,T-ALL細胞株に対しては特異的に増殖抑制効果を認めた.さらに分子メカニズムについて検討したところ,がん関連遺伝子と深く関わっていることが示された。網羅的解析を実施し,関連のあるpathway解析などを実施している.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り,T-ALL細胞株に対しては特異的に増殖抑制効果を認めた.さらに分子メカニズムにつき検討したところ,がん関連遺伝子と深く関わっていることが示された.今後はモデルマウスにおいても同様の抗T-ALL効果を有することを示し,前臨床的検討を行う.
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Causes of Carryover |
消耗品など大部分を他の費用にて賄ったため、今年度の使用額が少なかった。今後の動物実験や創薬に使用する予定である。
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