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2019 Fiscal Year Research-status Report

急性骨髄性白血病におけるRAS経路関連遺伝子の意義

Research Project

Project/Area Number 19K17873
Research InstitutionNippon Medical School

Principal Investigator

由井 俊輔  日本医科大学, 医学部, 助教 (30740542)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2021-03-31
KeywordsAML / RAS遺伝子 / 予後良好
Outline of Annual Research Achievements

科研費申請時点では、臨床データと遺伝子情報がそろっている症例は300症例程度であったが、その後1年間で800症例の遺伝子解析をシーケンサーで行った。現在は、mutation testerを用いて既存の報告と照らし合わせ、遺伝子変異の有無の判定を行い、症例ごとに臨床データを集積してまとめる作業をしている。合わせると1100症例程度になる予定であり、そこから再度RAS経路の遺伝子に関して予後解析を行う予定である。これまでの症例数で解析した結果、染色体予後中間群においてNPM1遺伝子変異陽性、RAS経路の遺伝子変異陽性、DNMT3a遺伝子変異陰性の症例は予後良好の可能性があり、症例数がおよそ3倍になることから、より精度の高い解析になると思われる。
同時に、上述の通り染色体予後中間群のAMLの予後に関与している可能性の高いNPM1、NRAS、PTPN11、DNMT3Aの4つの遺伝子を、白血病の細胞株に導入することを試みている。各遺伝子変異が陽性と陰性の全てのパターンで細胞を作成することを調整している段階である。各遺伝子変異発現細胞に対して、サイトカイン非依存性細胞増殖活性の有無とその程度の違い、シタラビンによるアポトーシス誘導に対しての耐性、PI3-kinaseなどのRAS経路の細胞内下流シグナルのリン酸化活性の違いなどを調べることを計画している。
さらに動物実験の準備を進めており、NRAS遺伝子をKnock-outまたは、各mutant NRAS, DNMT3A、NPM1、PTPN1遺伝子をLuciferase遺伝子と共発現するAML細胞株をレンチウイルスシステムを用いて作成後、ヌードマウスへ皮下注射し、腫瘍の形成能、増殖率を測定する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

臨床データの集積と臨床検体を使った遺伝子解析は予定通り終了した。
一方で、細胞株を使った研究と動物を使用する研究に関しては、新型コロナウイルスの影響で行うことができない状況にあり、再開のめどがたっていない。

Strategy for Future Research Activity

まずは臨床データから予後に関与する遺伝子変異を絞り込み、その遺伝子変異を細胞株に導入して、臨床データで得られた予後への関与を証明する。ほぼ確実に予後に関与していると考えられるNPM1、NRAS、PTPN11、DNMT3Aに関しては、臨床データの解析を行いながら、細胞や動物での実験も並行して進めていく方針である。他の遺伝子でも予後に関与する可能性があるものが判明すれば、同様の理論で細胞と動物の実験に移行していきたい。

Causes of Carryover

細胞株とマウスを使用する予定であったが、臨床検体の遺伝子解析に予想以上に時間がかかってしまった。また、2020年に入ってから、新型コロナウイルスの影響もあり、研究施設の使用や物品確保に影響が出て、進行が遅れてしまった。その分繰り越し金が発生してしまったが、現在も研究は順調に進行中である。

URL: 

Published: 2021-01-27  

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