2021 Fiscal Year Research-status Report
レナリドミドの移植片対宿主病に及ぼす影響の解明ー制御性T細胞を中心としてー
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19K17874
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
吉村 英晃 関西医科大学, 医学部, 助教 (70646976)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 移植片対宿主病 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は引き続きGvHDマウスモデルにおけるT細胞の動態の解析を行った。 前年通りBalb/cマウスに8Gyの全身放射線照射を行い、B6マウス由来のT細胞除去骨髄細胞と、脾細胞よりT細胞を単離し輸注を行った。連日レナリドミドもしくはPBSを腹腔内投与した。また前年度ではα4β7の発現に差を認めることより腸管へのhomingへの影響が考えられ、腸管のGvHDが生存の差としてあらわれていることが示唆された。今年度は局所の細胞動態やサイトカインの関与を検証すべく、腸管・肝臓・肺の組織をホストマウスより採取し、HE染色を行い両群間で比較を行った。腸管・肝臓にはリンパ球浸潤を認めGvHDとして矛盾は認めなかった。またPBS群と比較してレナリドミド群にて細胞の浸潤は少なく生存率差異と矛盾しない結果となった。また移植後のGvHDホストマウスの血清中のサイトカインをBeads-Based Assayを持ちいて測定したが炎症性サイトカインにはいずれも有意な差を認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19流行の影響を受け、飼育動物の制限や実験器具、試薬等の入手が滞ったことより予定よりは遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
腸管の粘膜固有層のリンパ球の解析に加えT細胞の遊走の違いに関して検討する予定である。そののちその成果を学会発表・論文発表の準備を行う。
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Causes of Carryover |
購入した物品を効率よく使用できたため次年度使用額が生じた。 次年度にはリンパ球の解析に用いるマウス、フローサイトメトリー、PCR関連の試薬に加え組織分散に関する試薬の購入を予定している。また研究成果の論文作成の費用、学会発表の費用に使用する予定である。
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