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2019 Fiscal Year Research-status Report

慢性ストレス下の造血幹細胞におけるp38α機能の遺伝学的解明

Research Project

Project/Area Number 19K17877
Research InstitutionNational Center for Global Health and Medicine

Principal Investigator

雁金 大樹  国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 客員研究員 (60594588)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords造血幹細胞 / ATM / p38MAPK
Outline of Annual Research Achievements

p38MAPKの中でもっとも造血系に高く発現しているp38αのコンディショナルノックアウトマウスを自然老化させ、1年齢および2年齢での解析を行った。1年齢においては若年マウスと同様に、p38の欠損により造血幹細胞機能低下を認めた。一方で2年齢のp38ノックアウトマウスにおいては2次移植で再構築能の上昇を認め、1年齢と2年齢で結果が異なった。これは一つの遺伝子を見ても、若年~中年~高齢の時期によって、老化に関わる機能が異なる事が示唆された。続いて、老化モデルの一つの早老症モデルであるAtmシングルコンディショナルノックアウトマウスの解析とAtm・p38ダブルコンディショナルノックアウトマウスを使用して、造血幹細胞の解析を行った。Atmノックアウトマウスにおける造血幹前駆細胞分画の減少は、従来の報告(コンディショナルノックアウトマウス)通りであり、移植後の造血システムの再構成能の関しても従来の報告通りに低下を認めた。しかし一方で、従来の報告ではAtm欠損における造血幹細胞機能低下はp38の阻害で回復したが、Atm・p38ダブルコンディショナルノックアウトマウスはAtm単独欠損の表現系をより強固にした結果となった。すなわち、Atm/p38のダブルノックアウトは造血幹細胞数と移植後の再構築能という数的・質的の両側面でさらなる低下を認めた。また遺伝子発現解析からダブルノックアウトマウスにおける炎症系経路の活性化を認めた。Atm欠損により炎症経路が活性化されるが、p38MAPK活性化により抑制できていたものが、p38MAPK欠損が炎症経路のさらなる活性を引き起こしたと考えられた

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初提出した研究計画通りにほぼ進められており、現在はデータをまとめ論文投稿中であるため。

Strategy for Future Research Activity

予定していた解析は概ね終了しているが、Atm/p38ダブルノックアウトにおける幹細胞能低下は、Atm・p38それぞれのノックアウトにおける別経路の欠損が合わさり単純に相加効果として更なる幹細胞能低下となったのか、それとも相乗効果としての結果なのかは解明できていない。そのためその点に関して遺伝子発現プロファイリングを基に進めていく予定。

URL: 

Published: 2021-01-27  

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