2019 Fiscal Year Research-status Report
全身性エリテマトーデスのマルチオミックス解析による新規バイオマーカーの開発
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19K17892
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
菊池 潤 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (20570881)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 全身性エリテマトーデス |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度においては、まず新規に全身性エリテマトーデス(SLE)患者のリクルートを追加した。組み入れ患者数を増やすことで、より強固なデータを目指している。臨床データについては、解析対象となる臨床項目を追加し、より多角的アプローチを目指した。すなわち、障害臓器、疾患活動性指標、アウトカムとそれらの交絡因子となりうる背景因子を追加し収集した。 網羅的蛋白発現解析については、血清蛋白に加えて尿中蛋白解析を行っている。さらに候補タンパク選定のための方法を確立している最中である。また、末梢血細胞サブセット解析を同時に行った。 現在収集した臨床情報から、ループス腎炎における臨床的アウトカムである寛解の定義として、より深い寛解を達成することが、その後の障害臓器の進展を抑制することを示した。さらに、深い寛解を達成する背景因子として、末梢血細胞サブセット解析の結果から、寛解導入療法開始時の末梢血NKT-like cellsおよびCD19+B cellsが関連している可能性を見出し、2019年の米国リウマチ学会で報告した。 現状は臨床的アウトカムを収集中であり、今後これらを合わせて統計学的解析を進める方針である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床項目収集において交絡因子となりうるデータを追加したため、当初の予定よりはやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
一定時点において臨床的アウトカムを固定する。 ELISAによる網羅的蛋白発現解析のバリデーションについては、血清および尿中候補タンパクの絞り込みを追加精査してから行う方針である。エクソーム解析は次年度以降開始予定である。次年度は末梢血細胞サブセット解析データが揃い、統計解析を進められる予定である。腎組織については、生検検体の収集と保存を並行して行う。
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Causes of Carryover |
研究進捗状況の変動により、試薬等の購入計画が変動し、次年度使用額が生じた。次年度の使用計画は概ね計画通りを予定している。
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Research Products
(1 results)
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[Presentation] Deep Remission During Induction Therapy for Lupus Nephritis Prevents Damage Accrual and Associates with the Baseline Proportions of Peripheral Treg, CD8+ T Cells, and NKT-like Cells.2019
Author(s)
Jun Kikuchi, Hironari Hanaoka, Shuntaro Saito, Kunio Sugahara, Tatsuhiro Oshige, Kazuoto Hiramoto, Naoshi Nishina, Kohei Otomo, Katsuya Suzuki, Yuko Kaneko, Tsutomu Takeuchi.
Organizer
2019 American College of Rheumatology Annual Meeting
Int'l Joint Research