2020 Fiscal Year Research-status Report
PPARgの新規転写共役因子SFPQ/PSFの脂肪細胞の分化における役割
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19K17953
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
土岐 明子 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (30733935)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 白色脂肪細胞 / 脂肪細胞分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに申請者らは3T3-L1前駆脂肪細胞を用いて、splicing factor proline/glutamine-rich (SFPQ/PSF)にかかわる転写因子群について検討を行ってきた。 SFPQ/PSFをノックダウンすると白色脂肪細胞分化が抑制されることが判明している。electroporation法によってSfpq/Psf特異的small interfering RNAを3T3-L1前駆脂肪細胞に導入した。その後白色脂肪細胞への分化を誘導し、白色脂肪細胞分化早期あるいは分化後期の転写因子群において、Sfpq/Psfのノックダウンによる変化を検討した。白色脂肪細胞分化早期に誘導される因子群としてCebpb, Cebpd, Krox20などが知られており、Sfpq/Psfをノックダウンすることでこれらの因子群の遺伝子発現が減少することが定量的PCRで示された。また、分化後期に誘導される因子であるPparg, Cebpa, Fabp4についても遺伝子発現が抑制された。これまでの成果についてまとめた論文をBBRCに投稿し受理されており近日中に公表される予定である。 これまでの既報ではmRNAスプライシングやそれにかかわる因子群との連携についても報告されている。今後はSfpq/Psfをノックダウンした場合のエクソンの変化を検討する目的で、エクソン解析を提出し詳細な検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
covid19感染対策のため研究にかけられる時間や場所が制限されているため
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Strategy for Future Research Activity |
白色脂肪細胞分化を制御する分子機構やmRNAスプライシングの関与について、引き続き検討を行う。これらの機構が肥満や肥満症の病態にどのように関与するかを検討し、新規肥満治療薬の標的となりうる分子についての探索を並行して行う。
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Causes of Carryover |
covid19感染予防のため従来通りの研究活動ができず、予定通り進まなかったことが原因と考えます。計画を見直して遂行しますので、研究費は順次使用させていただきます。
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