2021 Fiscal Year Annual Research Report
PET-CTを用いたビスホスホネートの薬物動態解析と新規輸送システムの開発
Project/Area Number |
19K17965
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
西庄 俊彦 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 特任准教授 (40444723)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ビスホスホネート / PET-CT / 骨巨細胞腫 / 骨転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年の栄養、衛生、医療の発達により長寿社会なり、同時に骨粗鬆症患者も増加した。がん治療の向上は生存期間の延長をもたらしたが、同時に骨転移による骨折や麻痺に悩まされる患者も多くなった。骨吸収抑制薬であるビスホスホネートは骨粗鬆症や骨転移に早くから使用されてきた薬剤であり、種々の骨粗鬆症治療薬が出現した今もその効果・安全性、経済性の観点から、基本となる薬剤である。一方、顎骨壊死や大腿骨非定型骨折など全身投与による合併症も未だ解決には至っていない。我々が行った骨巨細胞腫に対するビスホスホネート局所投与の臨床研究では、その効果は症例によりまちまちであった。我々はビスホスホネートの効果を強く発揮し、副作用を少なくできるような局所治療法の開発を目指し、ビスホスホネートの薬物動態の基礎研究を行った。 前回報告したようにビスホスホネートを放射線同位元素でラベルシリング化を試み、 [11C] アレンドロネートの合成を確認した。これを腓骨骨折モデルマウスに投与しビスホスホネートの薬物動態を反映していることを確認した。骨巨細胞腫患者から手術時に採取したサンプルにコラゲナーゼ処理で行った初代培養細胞系にゾレドロン酸を投与し、MTT assayを行ったところ有意に細胞増殖が抑制された。またcaspase assayを行ったところ、10μMでcaspase3/7の活性化がみられ、アポトーシスが引き起こされていることが確認された。さらにこの初代培養をマウス脛骨に投与して骨巨細胞腫モデルマウスの作成を試みたが、臨床像を反映するようなモデルマウスは作成できなかった。4T1を用いた乳がん骨転移モデルを考慮したが、転勤により研究は中断することとなった。
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Research Products
(1 results)