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2020 Fiscal Year Research-status Report

エピゲノム調節を基盤にしたRXRを介したアルドステロン産生腺腫増殖機構の解明

Research Project

Project/Area Number 19K17972
Research InstitutionDepartment of Clinical Research, National Hospital Organization Kure Medical Center

Principal Investigator

吉井 陽子  独立行政法人国立病院機構(呉医療センター臨床研究部), その他部局等, その他 (00795320)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords原発性アルドステロン症 / 腫瘍増殖 / アルドステロン
Outline of Annual Research Achievements

ATP1A1変異をもつアルドステロン産生腺腫(APA)において,RXR関連因子 (X) のプロモーター領域は広範囲に低メチル化し,その遺伝子発現量は増加していた.また,APA腫瘍組織標本を用いたqPCR解析では,KCNJ5遺伝子変異を有するAPAや、遺伝子変異がみられないAPAと比較して,ATP1A1遺伝子変異を有するAPAにおいてXの遺伝子発現量は有意に高値を示した.さらに,免疫組織化学の検討でも,ATP1A1遺伝子変異を有するAPAにおいて,Xは明らかに高発現を示した.ATP1A1 L104R遺伝子変異を導入したHAC15細胞(ATP1A1mut-HAC15細胞)および空ベクターを導入したHAC15(コントロール細胞)を通常血清下で培養した結果,ATP1A1mut-HAC15 細胞はコントロール細胞に比較し,細胞数やDNA量が有意に増加した.さらに,ATP1A1mut-HAC15 細胞ではコントロール細胞に比較し,Xの遺伝子発現量は有意に増加した.また,ATP1A1mut-HAC15 細胞では,細胞数依存性にアルドステロン産生量もコントロール細胞に比較し有意に上昇した.ATP1A1mut-HAC15 細胞において,XをノックダウンするとATP1A1変異導入によって促進された細胞増殖効果は阻害された.現在,Xのアゴニストやアンタゴニストを用いた機能解析(in vitro解析)を検討している.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本年度の結果から,RXR関連因子がATP1A1変異をもつAPAの腫瘍増殖に重要な役割をもつことが示唆され,申請者がたてた仮説を支持する結果であった。しかしRXR関連因子の遺伝子発現調節は行うことが出来ず来年度の予定とする。

Strategy for Future Research Activity

当初の研究計画に準じて,以下の研究を予定する.
1. RXR関連因子の遺伝子発現調節を行った副腎皮質癌細胞株 (HAC15) の機能解析
RXR関連因子の遺伝子発現調節をおこなったHAC15におけるRNA-seq解析から,腫瘍増殖にRXRを介し転写調節を受けた遺伝子群を抽出する.腫瘍増殖に関わるパスウェイを同定し,RXR関連因子以外の創薬標的分子を探索する.同定した分子を,さらに,遺伝子発現調節あるいは阻害薬等を用いて,腫瘍増殖に与える影響を検討する.
2. RXR関連因子およびRXRの複合体解析
RXRは,核内受容体であり,申請者らが同定している因子Xと共役し機能し,腫瘍増殖に関わっていると考えられる.したがって,RXRと共役してることを示すため,免疫沈降法により,RXRと結合していることを確認し,RXR共役因子のRXR結合部位の遺伝子変異をもつプラスミドを作製し,変異型RXR共役因子は,腫瘍増殖作用をもたないことを証明する.

URL: 

Published: 2021-12-27  

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