2020 Fiscal Year Research-status Report
細胞間接着分子発現抑制を介した脂肪肝虚血再灌流障害機序の解明
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19K18023
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
藤井 武宏 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (00640690)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 肝 / 虚血再灌流傷害 / E-cadherin / 細胞間接着分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、食事成因別脂肪肝IRIモデルでの障害に個体差が見られため、脂肪肝を使った実験プランを遂行できなかったため、本研究の第二の目的であるIRIにおける肝細胞間接着分子特にE-Cadherinの役割の解明ににむけ正常肝を中心に使った実験プランの変更をおこなった。 前年度より引き続き、IRI前肝において、E-cadherinの肝内での発現局在と定量について引き続き解析を進めた。結果、既存の報告通り局在は肝細胞間のみに蛋白発現を認め、PCRおよびウエスタブロットでの定量も確認できた。 正常肝IRIモデルにてE-cadherinnの動態を観察した。IRI後有意にE-cadherinの蛋白発現が認められ、障害度との相関傾向も認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度同様、飼育面や食事形態面での変更も検討したが、脂肪肝モデル作成において、高フルクトース食群での脂肪肝発生に、予想以上の個体差が認められ、高脂肪食群との正確な比較検討が行えていないことがあげられる。
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Strategy for Future Research Activity |
脂肪肝における細胞間接着分子の役割の解明は、引き続き脂肪肝モデルの作成方法を模索しモデルに安定性がでれば、実験に踏み切る方針とする。 今年度の目的は、正常肝を使って、細胞間接着分子、特にE-Cadherinが肝IRIに関与する機序を解明する実験プランに変更し継続していく。 具体的には、これまでvivoでの実験であったが、低酸素化チャンバーおよび肝細胞(cell line)を使って、vitroのIRIモデルを作成する。次にE-cahdrinの低酸酸素再酸素化後の発現動態がvivoの実験結果と相同するか検証する。さらに、siRNAなどRNAi技術を使い、E-cahdrinの肝IRIにおける機能解析を進める。
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