2023 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of ER positive breast cancer risk model that can be prevented by chemoprevention focusing on single nucleotide polymorphisms of metabolism enzymes gene
Project/Area Number |
19K18036
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
吉本 信保 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (10551244)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | エストロゲンレセプター陽性乳癌 / 一塩基多型 / 高リスク群 / 化学予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本人女性において乳癌の罹患率は年々増加し、現在では臓器別の癌罹患率で第1位である。われわれはその中でも、エストロゲンレセプター陽性乳癌が特に増加していることを見出し、報告した。社会や家庭で中心的な役割を担っている現役世代に発症する割合も高く、その社会的・経済的損失は、国家的な損失である。 エストロゲンレセプター陽性乳癌は、タモキシフェンなどの抗エストロゲン剤によって発症予防が可能なことが示されている。しかし、公的な医療施策として実臨床に導入するには効率化が求められ、日本人女性におけるエストロゲンレセプター陽性乳癌の発症リスク高危険群を同定するモデルの構築が望まれる。 乳癌発症高危険群同定モデルは、各種先行研究により検討され、妊娠歴の有無、授乳歴の有無、などの疫学因子をもとに作成されている。われわれは、これら因子に加え、一塩基多型(Single nucleotide polymorphism: SNP)や血清因子(エストラジオール、プロラクチン、テストステロンなど)を加味したモデル作成を試みた。この一塩基多型は人種差が多いことも知れており、特に日本人に特徴的な一塩基多型を中心に解析を試みた。また、マンモグラフィ濃度も乳癌罹患に相関がありこの点にも注目した。 上記一塩基多型のうち、先行研究でエストラジオールやテストステロンなどを代謝する酵素をコードする遺伝子の一塩基多型が特に有用であることが示唆され、今研究では特に注目して検討をした。
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