2020 Fiscal Year Research-status Report
The investigation into the mechanism of tissue auto-fluorescence and developement of new surgical technique
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19K18060
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
新田 吉陽 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 助教 (20725733)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 自家蛍光 / 蛍光機序の解明 / 外科手術への応用 |
Outline of Annual Research Achievements |
当研究での目的は以下の3点である。①人体組織、臓器、種々の癌組織の自家蛍光の網羅的測定、②新規自家蛍光の原因物質の発見とその生物学的意義の探索、③自家蛍光を利用した新しいイメージング法と手術方法の確立。①については、広範囲の励起光と検出波長可変の光学カメラを用いた実験系を作成中であるが、広範囲の励起光では歴に必要な十分な光量が得られないことがわかった。そのため、複数のレーザー光による光学系を作成予定としている。また、検出側も非常に微量な光量を検出する必要があるため、レーザー光と同期する検出システムを使用する必要がある。これらの実験系の確立に時間を要している。②については、副甲状腺の自家蛍光を測定し、同一副甲状腺内における蛍光の強い部位と弱い部位を摘出し、タンパク室解析を実施した。結果、発現量の差のあるタンパク質を複数同定できた。今後は遺伝子導入によりタンパク質強制発現を行うことで、蛍光の原因タンパク質を同定できると考えている。しかし、近赤外領域の蛍光顕微鏡が市販ベースでは存在しないことが問題点である。そのため、共同研究などの打開策を検討中である。③は①、②の後の応用として計画している。①によって手術で有用な新規の蛍光領域が発見することで、その蛍光領域での測定系、手術内容を確立したいと考えている。②で新規蛍光物質が同定できれば、その物質が含まれる臓器を検索することで、新しい蛍光技術の応用が可能になると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
赤外領域の蛍光顕微鏡が実験系として確立するのが難しい(市販の機器として存在しない)ため、実験に関して検討が必要な状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
上記、赤外領域の蛍光顕微鏡を準備した上で、細胞株を用いた、タンパク質の強制発現を行うことで蛍光の原因物質を同定したいと考えている。
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