2020 Fiscal Year Research-status Report
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19K18075
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Research Institution | Shizuoka Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
荒木 淳 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (00508088)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 複合組織移植 / 機能再建 / 移植医療 / 再生医療 / 異分野共同研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナウイルス感染蔓延のため、異分野共同での動物実験、国内外の学会発表などは想定通りには進まなかった。そのためできることとして、患者さんの社会意識調査に関連する研究グループのwebサイトの立ち上げを行った。またこれまでの実験データを解析し、論文にまとめ、受理されるに至った。論文の内容は下記の通り。
直腸肛門移植は挑戦的な手技であるが肛門機能不全に対し期待される選択肢である。我々はイヌ直腸肛門移植モデルを作成し、長期機能予後を評価し、同種移植における拒絶と感染のコントロールに世界で初めて成功した。陰部神経吻合モデルでは6頭のイヌを神経切除群と再吻合群の2群に分け、肛門内圧、筋電図および組織学所見を比較したところ再吻合群で有意に機能が改善された。直腸肛門移植モデルはストーマ造設、直腸肛門移植およびストーマ閉鎖の3段階手術にて技術的に成功し、同種移植において急性および慢性拒絶がみられたが少量のメチルプレドニゾロンとタクロリムスでコントロールできた。排便機能は排便造影、動画撮影および組織学的所見にて評価され、良好な結果だった。本報告は世界で初めての直腸肛門移植の長期成功であり、肛門機能不全による永久ストーマ患者のための概念実証研究である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルス感染蔓延のため
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Strategy for Future Research Activity |
多くの共同研究者を要するイヌの実験は一旦休止し、ラットなど個人で行える実験モデルを推進する。また、web上でできる社会意識調査などを推進する。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染蔓延のため、想定通りに実験が進まなかった。多くの共同研究者を要するイヌの実験は一旦休止し、ラットなど個人で行える実験モデルを計画する。また、web上でできる社会意識調査などを推進する。
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[Journal Article] Anorectal transplantation: the first long-term success in a canine model2021
Author(s)
Araki J, Nishizawa Y, Fujita N, Sato T, Iizuka T, Kamata M, Hatayama N, Yakura T, Hirai S, Tashiro K, Galvao F, Nakamura T, Nakagawa M, Naito M
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Journal Title
Annals of Surgery
Volume: Jan 22
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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